どうも、ふじです。久しぶりの更新です。
今回はユナイテッド戦。マッチレポ自体はもっと久しぶり。
ではいきましょう。
状況
スパーズは上2チームのリバプール、シティに付いて行くためには絶対に勝たなくてはならない一戦。ユナイテッドにとっては勝てばアーセナルと勝ち点に並べる状況で、何としてもトップ4争いに戻ってくるためにも勝ちが必要。お互いにとって大きな意味を持つ試合となる。
スパーズは久しぶりに前の試合から1週間近くの休憩があった。年末年始の過密日程は厳しく、やっと一息つけた。対してユナイテッドも9日間の休養があり、両者共に対策する時間があったと言えるだろう。
スパーズの欠場者・・・オーリエ、ワニャマ、デンベレ、ダイアー、ルーカス。
オーリエは事後に分かったことだが、パートナーに暴行して捕まっていたらしい。本人は暴行を否定。現在は釈放。
ワニャマは未だに膝の負傷からのリハビリ中。
デンベレは試合後に中国のクラブチームへ移籍が決まったのでその為に欠場したのだろう。
ダイアーは腫瘍の摘出手術後、順調に回復、トレーニングには復帰しているので試合復帰もそろそろだろう。
ルーカスはFAカップのトレンメア戦での負傷から復帰できなかった。
スタメン
スパーズのスタメンはロリス、トリッピア、トビー、ヤン、デイビス、ウィンクス、シソコ、エリクセン、デレアリ、ケイン、ソニー。
ベンチにガッザ、ローズ、サンチェス、フォイス、スキップ、ラメラ、ジョレンテ。
CBが2人もベンチにいるのは若干の謎。KWPどうした。
ユナイテッドのスタメンはデヘア、ヤング、リンデロフ、ジョーンズ、ショー、マティッチ、ポグバ、エレーラ、リンガード、マルシャル、ラッシュフォード。
ベンチにロメロ、ダロト、マクトミネイ、フレッジ、マタ、ペレイラ、ルカク。
正直ペレイラって誰か知らない。
フォーメーション
両チームのスタートポジションはこんな感じ。エリクセンは攻撃時にウィンクスとシソコを置いて上がっていく。ビルドアップには参加。
お互いに4312のような形だが、ユナイテッドの2トップはスパーズよりも大きく開き、WGも兼任する。
前半
開始からお互いに相手DFラインの裏へボール選手を送り込み、多少長いレンジからもボールを入れる戦い方となった。
どちらかというとスパーズは半分ポゼッションからソニーが縦に走ってユナイテッドDFを縦に引っ張り空いたスペースでデレアリやケインが受けるor走っていくソニーに長いボールを入れるという戦い方に対してユナイテッドはスパーズを自陣に引き込んでからラッシュフォードやマルシャル+リンガードでロングカウンターという戦い方だった。
スパーズのビルドアップとユナイテッドのプレッシングについて説明したいと思う。
スパーズのビルドアップ時、ユナイテッドの2トップは外のSBへのパスコースを消す形でプレスをかけてくる。この時ウィンクスにはリンガードが、シソコにはポグバが付くようになっている。どちらかというとシソコに付くポグバのほうがマンツーマン気味だった。ビルドアップの局面以外でもシソコにはポグバが付き、ポグバにはシソコが付くのでお互いにキーマンをマークしあう前半だった。
それでもウィンクスはCB間に落ちていくとリンガードのマークを外せ、そこから自分で持っていくなり縦パスを通していた。
ここで上手かったのはユナイテッドの2トップ。SBへのパスコースを切る位置にいるということはカウンター時には比較的足の速くないCBとの1対1に持ち込めるということ。スパーズの両SBは攻撃時に高い位置へ上がっていくので後ろに残っているのは両CBとウィンクスとシソコの両方or片方のみ。
ユナイテッドの3トップはカウンターに備えて前に残っているのでロングカウンターを仕掛けると質的優位の3対3or3対4を作れるという構造になっている。
更にスパーズのセットプレー時(CK)にはスパーズは後ろにウィンクスとシソコを残し、ユナイテッドは前に2枚を残しているのでセットプレー時にもロングカウンターを狙っていた。ウィンクスは守備力が高くなく、スピードも平均的なのでここでも質的優位が生まれやすくなっていた。
ユナイテッドの明確なロングカウンターという攻撃の狙いに対してスパーズの攻撃は少し明確では無かったかもしれない。ファイナルサードに到達するまでの各選手のタスクは明確ではあったが。
ファイナルサードに到達するまでは、エリクセンが運び、ソニーが縦に走ってスペースを作り、デレアリやケインがライン間で受ける。そして両SBが幅を取るという形でファイナルサードまでは上手く到達できていた。しかし最後の崩しの局面ではDESKの即興頼りが多く、シュートこそ撃てるものの枠内へ飛ばすことはできなかった。
38分にシソコにアクシデント。足の付け根の痛みを訴えて負傷退場。代わって入ったのはラメラ。ラメラがデレアリの位置に、デレアリがエリクセンの位置に、エリクセンがシソコの位置に入ることになった。
このまま前半が終わるのかと思いきや43分に失点。トリッピアが横パスをポグバにかっさわれ、そのまま逆サイドのラッシュフォードへパスを通される。
ラッシュフォードはヤンとの1対1で抜き切らない体勢からシュートを逆サイドのコールに突き刺した。スパーズにとっては負傷交代後、あと数分でHTという時間に失点という一番嫌な展開となってしまった。
後半
後半になるとスパーズは少し形をいじってきた。3センターをやめてエリクセンとウィンクスの2センターにし、デレアリが高い位置をとるようになる。そして開始10分を過ぎたあたりからソンが左のワイドの位置を取るようになった。これによってスパーズはウィンクスやエリクセンからラメラやデレアリ、ケインに縦パスが入りやすくなった。
そして守備時にはデレアリとケインを残してソンが下がり4-4ブロックを敷くようになる。
縦パスが入りやすくなった理由について。
スパーズはビルドアップでエリクセンとウィンクスの2センター。この2人に対してウィンクスにはリンガード、エリクセンにはポグバが前半同様付いている(シソコの代わりにエリクセン)。
そしてソンがワイドの位置を取っているので後ろにいるユナイテッドの中盤2人(エレーラとマティッチ)を横に広げている。
これによってサークルのエリアでは3対2の数的優位が作れているのでセンターハーフからは縦パスが通りやすくなっていた。またラメラは貰いに下がってくることがあるのでこれもユナイテッドのマークを曖昧にできる理由の1つとなっていた。
これでかなりファイナルサードでボールを入れやすくなり、ユナイテッドのDF陣がボールウォッチャーになることもあり枠内シュートの数は飛躍的に増えることとなった。
しかしユナイテッドのCB2人や中盤のエレーラ、マティッチも最後のシュートのところでは足を出してコースを制限してくる上にキーパーのデヘアがかなり当たっていたこともありゴールネットを揺らすことはできなかった。
対してユナイテッドは前半ほどロングカウンターを発動することができなくなっていたが、やはりシソコいなくなった影響が大きく、ポグバはウィンクスやエリクセンはフィジカルで優位に立てるのでそこを起点にチャンスを作っていた。
1人でマークを剥がしてしまうのでポグバにファイナルサードまで運ばれてしまうとスパーズはシュートまでいかれることが多かった。デヘアほどでは無いにしろロリスも数回ビッグセーブすることで何とか追加点を免れていた。
この展開が続き、中盤以降にはエリクセンも前に出て行き、ウィンクスの1アンカーになるような時間帯もあった。その場合はエリクセンも中央に入ることでサイドにスペースを作り、トリッピアのクロスからチャンスを作ろうとする場面があった。
終盤になるとユナイテッドは完全にロングカウンターを諦め、マルシャルを下げてルカクを投入。4-5-1で引くことを選択。スパーズはウィンクスに代えてジョレンテを投入。エリクセンとデレアリをアンカーの位置に下げた。
これ以降はジョレンテを活かして長めのボールをジョレンテやケイン目掛けて蹴るようになり、ジョレンテはユナイテッドCBにも競り勝つことができるのでそこからチャンスを創出していた。しかし最後の最後までスパーズのシュートはゴールネットを揺らすことなく、試合は終了してしまった。
感想
ここで勝てなかったのは優勝への希望をほぼ0にしてしまうことになるので負けてしまったのはかなりつらい。あれだけシュートを放って全てデヘアに防がれてしまったのはなあ。。。
トリッピアの1ミスが結果を大きく左右してしまったが、シソコがいたら防げた説は個人的にはあまり賛成ではない。エリクセンがポグバの近くにいたし、ポグバのサイドチェンジは素早かったのでシソコであっても防ぐのは難しかったのではないだろうか。
そしてジョレンテはやはり最後に押し込む展開になるとかなり使えるカードなのでシーズン最後まで置いておきたい。まあケインが負傷したことによって流石に放出する余裕はなくなったと思うが。
何にしてもこれでケインは1か月半ほど離脱、ソニーもアジアカップで離脱、ルーカスもいつ戻ってくるか分からないという状況になってしまったので前線の枚数はいきなりカツカツになってしまった。ダイアーが戻り、シソコの負傷も期間が短くなく、3列目の枚数が戻ってきたと思ったら次は前線か。今シーズンのクソゲーはまだまだ続くようだ。
目標をトップ4維持に変更して最後まで頑張って貰いたい。
以上。