みなさんはスパーズユースの最高傑作は誰だと思う?レドリー・キング?ハリー・ケイン?オリバー・スキップ?ライアン・メイソン?ハリー・ウィンクス?

 

ハリー・ケインと答える人が多いだろうが、他の選手だと答える人もいるだろう。しかし順調にキャリアを進めていればここの候補に入り、今頃はトップチームで活躍しているはずだった男がいる。そう、マーカス・エドワーズだ。

 

マーカス・エドワーズを自分が知ったのは実に5年も前のことである。当時彼は丸いアフロヘアーがトレードマークで、プレースタイルからイングランドのメッシと呼ばれていた。そしてその愛称通りドリブルで何人も抜いていく姿はチームでも断トツの存在感を放っていた。(ちなみにこれはスパーズユースではなくイングランドU16でのプレー)

 

今年エドワーズは12月に20歳になったばかり。つまり15歳の時からそれだけの注目を集めていたことになる。それだけでも当時の期待が凄かったことが伺えるだろう。

 

その後エドワーズは順調にキャリアを進め、U18スパーズ、U21スパーズとユースチームで昇格していく。イングランド国内外を問わずユースチームを見ているファンはエドワーズのトップチームデビューを心待ちにしていたのを覚えている。

 

そして2シーズン前のEFLカップ、ジリンガム戦でとうとうデビューすることになる。出場時間は数分だったと思うが、ファンは皆これからポチェッティーノの信頼を掴み、出場機会を増やしていくことになるのだろうと信じて疑わなかった。

 

 

 

 

 

 

 

しかしそこからなかなかキャリアは上手く進まなかった。カップ戦でもその後は出場は無く、ユースチームの試合に出場するばかりだった。この時期ポチェッティーノがメディアに「エドワーズは出ないのか?」とよく質問されていたけど、「分からない」と繰り返すばかりだった気がする。

 

そこからシーズン終了までついにトップチームでの出場は叶わなかった。更には翌年の17/18シーズンの12月になってもトップチームでの出場はできなかった。この時くらいからポチェッティーノががエドワーズに不満をもっているという噂が流れ始める。それは「練習態度が悪い」ということだ。

 

ポチェッティーノは練習でハードワークするかどうかを重要視する監督なのは周知の通りである。それができない選手はもれなく放出されていった。レノン、カブール、アデバヨール。。。

いくら天才と言えど、これが出来ないのならばメンバー選考から外れてしまうのは当然とは言える。

 

17/18シーズンの冬、1つのオファーが舞い込む。チャンピオンシップのノリッチからのローン移籍だ。彼は状況を変えるいい機会だと思ったのか、そのオファーを受け入れた。ポチェッティーノは自分好みの若手選手は手元に置きたがるタイプの監督だが、今回はこれを容認した。

 

チャンピオンシップのチームなら活躍してくれるだろうと彼には期待していたが、上手くはいかなかった。ここでもある批判に晒されてしまう。・・・「練習を真面目にしない」ここでも監督にこれを言われてしまった。流石に同じことを異なる監督から言われたのでは我々もそれを事実だと受け入れるしかなく、とても残念な気持ちになったのを覚えている。

 

今思えば出場すれば断トツの結果を出すにも関わらず、ユース年代の代表でなかなか使ってもらえなかったのは当時まだ表面化していなかったそういう性格が影響していたのかもしれない。

 

その後シーズン終了まで満足な出場機会を得られずスパーズに帰還してしまった。

 

18/19シーズンになっても状況は変わらず、プレシーズンツアーにスキップやエヨマといった後輩たちが召集されているのを横目に彼はユースチームの練習に混ざるしかなかったのを見るのはつらかった。

 

そして現在彼はエールディビジのエクセルシオールにローン移籍している。序盤はすぐにスタメンの座を勝ち取り連続出場をしていたが、何故か途中から出場機会を減らし、現在はサテライトの試合に出場したりしている。また例の性格が顔を出してしまっているのかもしれない。

 

 

 

 

 

サッカー界には天才と謳われては第一線から消えて行った選手はいくらでもいる。ジョン・ボストック、ガイ・アスリン、ジオバニ・ドスサントス、、、、エドワーズはこれから何処へ向かっていくのだろう彼らと同じ道を辿ってしまうのだろうか。

 

彼は年齢を考えるとまだスパーズでの復活を期待できるが、自身の性格を見直さない限りはポチェッティーノ政権であり続ける限りは難しいだろう。

 

しかしこれからもエドワーズには温かい目を向けて見守っていこうと思う。スパーズでの輝かしい未来を信じて。。。