【本】新聞記者 夏目漱石
本「新聞記者 夏目漱石」(牧村健一郎著、平凡社 、2005年6月、819円)
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私は天才・芥川龍之介は嫌いだ。人間そのものが暗いし、文章も難解だからだ。好きなのは文豪・夏目龍之介だ。魅力は文章がわかりやすいにつきる。やはり新聞記者時代に培った読者に伝える技術と社会・時代の空気を文章に注入するセンスがそうさせるからだろう。
[本の内容]
同時代のニュースを作品に取り入れ、時代精神を感得して小説家となった漱石。もし朝日新聞社に入らなかったら、文芸欄の創出も、数々の名作も、存在しなかったかもしれない。漱石が朝日新聞に入社し、活躍した意義は、はかり知れなく大きい。新聞小説の歴史を辿り、朝日の豪傑記者達とともに新聞記者としての側面から光をあてた新たな漱石論。
[目次]
序 章 漱石争奪戦
第1章 明治期の新聞事情
第2章 朝日新聞入社
第3章 朝日文芸欄
第4章 新聞記者夏目漱石
終 章 それぞれのそれから
[著者情報]
牧村健一郎(マキムラ ケンイチロウ)氏、1951年神奈川県生まれ。早稲田大学政経学部卒業。朝日新聞校閲部、アエラ編集部、学芸部(現文化部)等を経て、企画報道部be編集部。学芸(文化)部が長く、ラジオテレビ編集長や読書面を担当した。
