【食】なぜ「記念日」が報道ネタになるのか
1章.今なぜ「記念日」が報道ネタになるのか
■なぜ「マスコミ報道」なのか
本書は飲食店のメニューづくりに特化した実用書です。いわゆる伝統的で代表的なメニューの作り方を取り上げたものではなく、アイデア溢れるユニークなメニューに特化したものを提案しているのが特徴です。
これまでアイデアメニューの専門書というのはなく、本邦初と思われますのでニッチな領域に入るのかもしれませんが、本書の意図するところはあくまで「発想」「着想」「アイデア」そのものであります。
マスコミ報道を前提とするメニューを作成するとなぜいいのか。それはいうまでもなく、マスコミ報道によってアイデアメニューの話題が地域社会に拡散され、その広範な伝播力によって当時者である飲食店のもとに「評判」来店増という形で跳ね返ってきます。
そうです、アイデアメニューは「集客」という飲食店の経営課題を達成する一番の近道なのです。そのさまを例えると、まるでブーメランのようです。発信情報(アイデアメニュー)がお客様を連れて付加価値情報となって返ってくるのですから。
そういう意味で、マスコミは飲食店にとって優れた「集客装置」といえます。そうであるならば、マスコミを積極的に活用しない手はありません。
もちろんマスコミは飲食店のために存在しているのではありませんので、提供する情報がどんなものなら報道されるかを見極める必要があります。ここがアイデア作成する時の最大のポイントです。
飲食店のアイデアメニューを、マスコミが報道する「価値ある街ダネ」にしてあげればいいのです。それは、今日性、時事性、季節性、話題性などの言葉で象徴される「社会的な内容」を指します。
■なぜ「記念日」なのか
仏教の言葉に「自利他利(じりたり)」という言葉がありますが、自分の利益よりも他人の利益(社会や公と置き換えてもいい)を優先するという意味ですが、飲食店も自利他利の精神に学び、メニューなどの自店情報を社会情報に変えてあげればいいのです。
しかし、この企業情報→社会情報に変換するにはちよっとした知恵と工夫の技が必要になります。私はそれを「きょうは何の日」の記念日からゲットすることにしました。
アイデアメニューを「社会的な内容」にしてあげればマスコミは報道してくれます。しかし、記念日はしばしば過去の話が多いですので、まずはこれを現代版に置き換える必要があります。
そのうえで、メニューを新規作成するのです。あとは、出来上がったアイデアメニューをマスコミに情報提供すれば報道されるでしょう。 報道されれば少なからず社内外の話題となり、話題は拡散していき、社会の大きなウェーブとなって集客に貢献してくれるでしょう。
この記念日、特別な由来があるもの以外は語呂合わせによる制定も多いのですが、それでも「時代」を切り取った情報が多く含まれていますので日刊紙向きには恰好の「社会的な内容」が拾えます。
私が本書で提案するアイデアメニューはマスコミ報道を前提にして考案したものばかりですが、マスコミなら何でもいいわけではありません。あくまで日刊紙が対象です。
近年はテレビに加えネットも台頭化してマスコミ繚乱の時代ですが、ジャーナリストの基礎的訓練を積んだ人材というのはどんなに時代が変わろうとも新聞記者の視点が基本だろうと思います。
その新聞記者の常套台詞に「なぜ今なのか」があります。それに応えるのがこの記念日に込められた「今」情報なのです。
■なぜ「今」なのか
「なぜ今なのか」「今なぜなのか」-。マスコミ記者たちの間で、いつの時代も言い古された言葉です。「なぜ今なのか」とはどういうことか、を考えるのにふさわしい一冊の本があります。2006年にリヨン社から出された「なぜいま安倍晋三なのか」。
著者は参議院議員の山本一太氏。内容は文字通り現総理・安倍晋三氏の応援賛歌。外交・戦略のスペシャリストであり、元総理・小泉純一郎氏の信望厚く、安倍晋三とも昵懇の仲。
小泉首相の後はなぜ安倍晋三でなければならないのか、安倍内閣が発足した時に待ち受ける内政、外交の課題について、近くにいたからこそ知り得る秘話満載の本となっている。
この本の解説部分で歌われているように、「なぜ今なのか」の「今」は、過去から現在につながる経緯が必然かつ不可欠な要素として備わっている状態をいうのだと思います。
「きようは何の日」の記念日情報に込められた社会的で風刺的な過去情報を「今」「現在」に置き換えることで、「なぜ今なのか」としてよみがえってきます。記念日には政変、発明・発見、開発・記録、生誕・死亡などその時々の時代を彩った事柄を示す重要情報が多い。
マスコミにとって遠い過去やはるか未来の話は取り上げるべきネタではなく、昨日起きた出来事を翌日に報じる「今(旬の素材)を一番大切」にするのが日刊紙の使命と考えられます。その意味で新聞記者が取材で獲得した素材と情報は鮮度の高い「今」情報でなければならないわけです。
私は日本に存在する全メディアの中で一番信頼できるメディアとして全国紙、通信社、NHKの3つしか認めない人で、やや偏りがあるのは自省しなければなりませんが、これらのメディアと対峙する時、提供するプレスリリース(報道用発表資料)も当然のことながら「今」を押さえた情報でなければ報道の対象となっていきません。
■なぜメニューと記念日をリンクさせるのがいいのか
本書のテーマは「アイデアメニューのすすめ」ですが、何を隠そう、私には調理技術や飲食業経営、さらには販売促進等のノウハウはありません。ないのによくこんなことが言えるな、そう思われるのはごもっともな指摘です。私にあるのはPR広報の技術だけ。私が考案するメニュー案を料理のプロの露崎奈津子さんの指導を受けながら共同開発、完成させたのが本書に収録の「アイデアメニュー」(184本)です。
このマスコミ報道される「アイデアメニュー」さえ作成できればあとは報道記事⇒店舗の商圏内で話題⇒来店・集客の促進・誘致⇒売上増大という図式につながります。作成したアイデアメニューのうち、どれかお好きな1本を選んで実行していきますと成功体験ができますので、その段階で本書代金の投資額は確実に回収できます。
続けてもう1本実行しますとその段階から利益は拡大していきますので、本書は利益を生み出すバイブルと化し、驚愕・有頂天の境地になり、もはや手放せたくなくなるでしょう。そんな体験をされてはじめて本書の実力が謳歌されます。思い余ってその体験者が著者宛にその実践報告をせずにはいられない、そんな高まる気持ちが私にはもう今の時点で見えています。
キモである「マスコミ報道されるアイデアメニュー」はその考案過程において何を拠り所にすればよいのか。私はそれらを生み出すの情報源として「きょうは何の日」の各種記念日に着目しました。記念日にはマスコミ報道に不可欠な「今日的」「季節的」「時代的」「社会的」などの情報が備わっておりますので、アイデアメニュー考案にはとても役立ちます。
せっかくおもしろいアイデアメニューを作成してもそれが「時代的」で「社会的」な内容になっていなければ報道価値ゼロになっていきますが、発想の段階から「記念日」に注目してこれを活用するという方向で考案していけばゴールである「マスコミ報道されるアイデアメニュー」にたどり着くのです。
しかし、記念日活用の過程でちよっとした技が必要になってきます。それは「言葉遊び」のテクです。この「言葉遊び」なくしてアイデアメニューは創れません。もうおわかりですね、アイデアメニューと記念日がリンクしなければならない必然的・根源的な理由が。ズバリ今起きている「社会的関心事」を料理で表現・反映することです。

