【PR論】広告はウソ情報だから嫌い
もう何回いってもわかっていただけないのが、パブリシテイ(PR広報)と広告との違いだ。
パブリシテイとは報道記事でPRするコミュケーション手法のこと。
私のやっている仕事はパブリシテイ(PR広報)というコミュニケーション領域であって、間違っても広告ではない。
私は日本で一番広告の嫌いな人。
広告はお金さえあれば誰でもできる。スペースや時間などメデイア(媒体)を購入するバイイングという仕事だからだ。買い物はお金さえあればそれだけで完結する。コピーだとかデザインだとかあるが、そんなものは専門家にまかせばあっという間だ。もはや広告なんで社会的に力がない時代。
一方、パブリシテイ(PR広報)という仕事は「知恵」が必要になる。マスコミ報道を獲得するにはプレスリリース(報道用発表資料)は不可欠なツールですが、大事なのはそこに記載される内容、情報そのものです。
今はプレスリリースという言葉もみんなが知っている時代になった。昔は我々の業界の専門用語だった。
皆さん、プレスリリースまがいの文章は作るだが、その内容に報道価値のないものがほとんど。早い話、何がニュースなのかが全然分かっていない。だから商品のバージョンアップ程度のものを平気でリリースすることになるのです。いまどき、バージョンアップで記事になるのはマイクロソフトなどの超一流企業のみだ。
確かに新商品や新サービスなどは企業が苦心の末誕生させたもので誇りをもっていいのですが、その技術や売り方などが業界初、日本初といったものでなければならない。他社に類似の技術やサービスがあれば二番煎じになりますので報道価値はありません。だからプレスリリースしても100%記事にはなりません。
多くの企業は技術開発、商品開発した後からプレスリリース作成へ、という段取りを踏むのですが、私はこの全く逆の作業から入ります。
アイデア立案→プレスリリース作成→商品開発・・・という段取りが正解なのです。
つまり、画期的な製品サービスになるのだから世に発表すべきということが前提で、そこからフィードバックしていろいろな作業をしていくのです。この段階で世に発表する価値のない案件はそもそもプレスリリースにする価値がないのです。
先にプレスリリースを作成するのですが、いわばこれが設計図や仕様書のような役割になり、そこに書かれたとおりに商品やサービスを作っていかなけばならない。
この表をみていただき、PR広報のすばらしさをご理解ください。
PR広報=パブリシテイ=グットウィルの獲得=信用・信頼=質の獲得
広告・宣伝=販売促進・集客向上=数量や金額の量の獲得
