【本】しない生活 煩悩を静める108のお稽古
書籍「しない生活 煩悩を静める108のお稽古」(小池龍之介著、幻冬舎、2014年3月、741円)
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[本の内容]
メールの返信が遅いだけで「嫌われているのでは」と不安になる。友達が誉められただけで「自分が低く評価されたのでは」と不愉快になる。人はこのように目の前の現実に勝手に「妄想」をつけくわえ、自分で自分を苦しめるもの。この妄想こそが、仏道の説く「煩悩」です。煩悩に苛まれるとき役に立つのは、立ち止まって自分の内面を丁寧に見つめること。辛さから逃れようとして何か「する」でなく、ただ内省により心を静める「しない」生活を、ブッダの言葉をひもときながらお稽古しましょう。
[目次]
第1章 つながりすぎない(入ってくる情報が増えれば増えるほど心は乱れる
相手を屈服させて自分の価値を実感するという愚かしさ ほか)
第2章 イライラしない(自分は何に怒りっぽいのかをチェックしてみる
悪意のない愚かさに怒っても疲れるだけ ほか)
第3章 言い訳しない(知人が高く評価されるとなぜ反射的に否定したくなる
のか 妬みはごく自然な感情、恥ずべきことではない ほか)
第4章 せかさない(坐禅瞑想で、鈍感になった脳をリセットする
ものごとに集中するには、頑張りすぎず、だらけすぎず ほか)
第5章 比べない(健康に執着し、自分が老いて死ぬことを忘れている愚かさ
どんな環境でも、今ここを「心が静かになる場所」にする ほか)
[著者情報]
小池 龍之介氏。1978年生まれ。山口県出身。東京大学教養学部卒業。月読寺(神奈川県鎌倉市)住職、正現寺(山口県山口市)住職、ウェブサイト「家出空間」主宰。僧名は龍照。住職としての仕事と自身の修行のかたわら、一般向け坐禅指導も行っている。
書名タイトルにある「煩悩(ぼんのう)」って何でしょう。
もの凄く簡単に言うと、人間の欲そのものです。 食欲、睡眠欲、性欲など、108つあるとされています。それらの欲によって人間の感情は動かされ、時には悩み苦しむこともあるし、喜び楽しむ心も持ちます。
除夜の鐘が108つ鳴るのは、それら108個すべての煩悩を払いおとして、新たな心で新しい年を迎えるためとされています。人間のもっている性分・気性のことです。苦しみの原因でもあります。
仏道修行を妨げる、欲として説明されています。人間が本来生命に具有している貪瞋痴(とんじんち)の三毒、あるいは慢疑を加えた五悪心の作用というものがあります。
しかも仏法の上から現代という時代をみると、今は末法といって、劫濁(時代・社会そのものの乱れ)、煩悩濁(苦しみの原因となる貪瞋痴などの迷い)、衆生濁(人間の心身両面 にわたる汚れ)、見濁(思想の狂いや迷乱)、命濁(生命自体の濁りや・短命)の五濁が強大となって、いたるところで争乱や殺りくが絶えまなく行われる時(闘諍堅固)と予言されています。
たしかに人命軽視や刹那的欲望による犯罪、そして自己中心の風潮は現代社会の病巣として深刻な問題となっています。これらの社会問題が貪瞋痴の三毒という単に理性のみで解決できない生命の奥深い迷いから起っているわけですから表面 的な道徳教育や、倫理の訓話などで解決できるほど単純なものではありません。
現に人殺しはいけない、暴力はいけない、親不孝はいけないと誰でも知っています。それでもなおかつこれらを犯してしまう事実は、もはや知識や教育の次元を越えて、人間生命の奥底から揺り動かす真実にして力のある仏法によらねばならないことを物語っています。