【社会貢献】非行少年の更生支援会社 | PRアイディア直売所 ~作って売るから安い~

【社会貢献】非行少年の更生支援会社

北九州市に非行少年の更生支援するガソリンスタンドがあるという。


野口義弘さん2 野口義弘さん1

■妻からの依頼がきっけ(1/2)
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コラムタイトルの「よのなかメガネ」は物事を思考するとき、自分や自社のこ? だけを考えないで、「よのなか全体」からみる発想習慣のことです。よのな=社会=ソーシャル=俯瞰(ふかん)と置き換えてもOK。

「よのなかメガネ」というフィルター(視点)から発想すると、素敵なPRアデ イアが湧き出てきます。私の一貫したスタンスは「あらゆるビジネスの根本は発想・アイデイアにある。発想の技術を極めてこそ一流の広報マン」。皆様のPR企画の立案、発想の事例としてお役立ていただければさいわいです。 
                                    
59回目のきょうは、25年近くにわたって、少年院や少年鑑別所から出所してきた少年少女等を従業員として雇っきた北九州市でガソリンスタンド「野口石油」を経営する野口義弘さん(71)さんのお話です。

経緯はこうだ。ある日(1991年、北九州市少年相談センターに勤めていた保護司の妻から相談あった。「お父さん、とてもいい女の子がいるんだけど、非行歴があるために働くところがないの。あなたが所長を務めているガソリンスタンドで雇ってもらえないかな」。当時、義弘さんはガソリンスタンドをチェーン展開する会社の営業部長だった。独立したのはそれから3年後。

真っ赤に染めた長い髪、真っ赤なマニュキアを塗り濃い化粧をしていたので、春子はとても16歳には見えなかったが、「髪を元に戻し爪もきれいにする」約束で雇ってみると、とても素直で、スタンドの商品販売でトップになったこともあり、そのことで周りから誉められると、自信をつけ、働くことで自分の居場所を見つけ生きがいを感じるようになっていきました。今は40歳、結婚して一児の母親となり、今でもスタンドに立ち寄ってくれるという。

義弘さんはいう。「春子との出会いで、少年と同じ目線で、真正面から向き合い、ゆっくり話を聞いてやることで、自分の気持ちを理解してくれた、困った時は助けてくれると感じたとき、初めて心を開くことを知ったのです。それまでは外見だけで非行少年と決めつけていた自分を恥じました」。      
                                    
■任せて信じれば悪いことはしません(2/2)
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義弘さんは1994に独立したのを契機に、福岡保護観察所協力雇用主(仮釈放や保護観察中の人を雇用、更生支援をするボランティア事業主のこと)に登録。刑務所、少年院、少女苑、鑑別所、保護観察中の少年たちを、北九州市で経営する3ケ所のスタンドで19年間、87人の社会復帰のサポートを続けてきました、                              
                                    
現在は社員30名(パート、バイトを含む)の中、非行歴のある16名が更生に向けて努力しています。ほとんどの少年が中学生の時、非行に走り不登校で規範意識が低く、善と悪の判断すら出来ない子もいるそうですが、スタンドでは引継日報や、売上金の計算、管理を任せます。任せることは「信じる」ことですから、認められたら悪いことはしません。              
                                    
しかし、すべての少年たちが立ち直ったわけではありません。お金を持ち逃げされたり、突然行方不明になったり、仕事上のミスやお客様とのトラブル、事故や事件が起こり、その度に会社は損害を被り、リスクを背負いました。何度か挫折しかけましたが、それを恐れたら少年や社員の成長がストップすると思ったという。
                                    
こんなこともあった。2000年冬、赤い髪にピアスの少年が義義さんのスタンドに押し入った。仲間と現金十数万円などが入った金庫を盗んだ。彼らは盗みの常習犯。スーツに車。欲しいものは手当たり次第に盗んだ。窃盗容疑で指名手配され、少年は四国に逃げた。名前を偽り塗装の仕事を半年続けたが、生まれ育った北九州が恋しくなり、戻ってきたという。           
                                    
少年に対する審判の日が来た。野口さんは家庭裁判所に寛大な処分を求める嘆願書を出し、身元保証人として少年を雇用すると申し出た。保護観察処分が決まるまでの1カ月、少年鑑別所で過ごした。

少年は鑑別所から野口さんへ何通も手紙を書いた。「もっと前に野口さんに会っていたら、こういうところに来るようなことはしなかったと思います」「自分自身を変えたいと思います」        
鑑別所を出た後、少年はまじめに働いた。「手に職を付けて自立したい」。目標も見つけた。8カ月後、野口さんの口利きで塗装会社に採用されたという。

08年冬。真新しいスーツ姿で23歳になった少年が、妻と赤ちゃんを連れて現れた。長男誕生の報告だった。少年は今も、同じ塗装会社で働いているという。出会ったころとは別人のような姿を見ながら、あらためて確信した。「信頼され、立ち直る場所があれば、子どもは必ず変わる」と。野口さんは、これからも家裁への嘆願書を書き続けるつもりだ。

これらの経験から義弘さんは「非行少年を放置すると本当の犯罪者になる。発展途上の少年たちはちょっとしたキッカケで立派に成長してくれる。義弘さんはこのことを身を持って実感。少年を犯罪者にしないためには、社会が手を差し伸べることが必要で、私は雇用してくれる場所があれば必ず更生できる」と信じ、雇用活動を続けていきたい」と話す。

3年前前「NPO法人福岡県就労支援事業者機構」が設立され、その下部組織として「福岡県連合雇用主会」が発足。機構の理事と同会会長を兼務し、「非行少年更生支援ネットワーク」を立ち上げた義弘さん。一般企業の理解を得ることは難しいことですが、講演等を通して雇用の呼び掛けの成果で現在190社となりましたす。今では少年院の出院者3,892人、県の保護観察中の少年が約1,700人と聞きます。

私の会社はお客様が来店されて車を洗車する比率「洗車率」が日本一です、と 義弘さん。会社の経営を支えてくれているのが実は少年たちなのです。「信じ続ければ少年たちは必ず応えてくれる」と信じています。         

最後に、中小企業が就労支援(=更生支援)する際のメリットとデメリットはどんなののだろう。

メリットは、地域の人たちが理解してくれるようになった。住居、食べもの等のの低価格で提供。事件、事故が起きた時は、生きた勉強する、社員の教育と思っている。人材確保などのリクルートは悩まなくてすむ。デメリットは、スタンド保険が高い 事件、事故が多いことだ。

義弘さん。「私のところでは、成果主義を取っていない。私が少年たちと関わるようになって、私の生活も変わってきたし、私も変わってきた。私は役員報酬は辞退しています。辞退する事に依って、5~6人は雇えるかてす」。これすべて自分自身が子供達から教えられたことなんです。
 ▽有限会社野口石油は、野口さんちの油屋さん 
http://noguchisanchi.com/

本コラムは2014年5月14日NHK「ラジオ深夜便」の「明日へのことば」で放送された「信じ続ければ応えてくれる ガソリンスタンド経営 野口義弘」を聴いていた私が紙上再録したものです。


発想とアイディアを独自の視点から研究している【伝説のPR職人】ハスカです。私の一貫したスタンスは「あらゆるビジネスの根本は発想・アイデイアにある」。マスコミと読者を「ハッ」とさせ、「ソウ」だったのかとうならせる、「わがハッソウ(発想)術は永久に不滅です」。また、ハスカ式PRをひと言でいうなら「創作PR」の世界といっていいでしょう。古典PRというものがあるかどうか知りませんが、私のは既存手法とはまったく違う独自開発したユニークな独創的PRといえます。