【使命】社会とリンクするのがPRの使命
発想とアイディアを独自の視点から研究している【伝説のPR職人】のハスカです。
私の一貫したスタンスは「あらゆるビジネスの根本は発想・アイデイアにある」。
■本音と社会貢献の比率は1対9(1/2)
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居酒屋チェーンのワタミ社長の渡邊美樹氏が確か日経どこかのメディアの取材インタビューに答えて、「社会によい影響を与えていくことがコンプライアンス活動」と語っていましたが、まったくその通りであります。
このように「社会に対していいことをする(いい影響を与える)」ことが、本来のPR活動であると考えます。
あまりお金とか集客のことを考えすぎない、そういう精神でふだん接していればメディアは積極的に取り上げ、結果として「目に見えない信用・信頼という評判利益」が回りまわって返ってくることになります。
そうです、PRというのはちよっとだけ時間はかかるのですが、「急がば回れ」なんです。
販促志向、集客志向のマーケッターは時間のかかる活動を嫌います。ネットを好み、効率志向を肯定する人に多い。だから私とは肌が合わない。
考えてもみてください。信用・信頼というものがそう簡単にやすやすと作れると思いますか。「三越100年の伝統・・・」などというでしょう。信用を築くのはそれくらい時間がかかるのです。
信用されない限りモノやサービスを誰も買ってくれません。PRというのは継続かつ長期の戦略が不可欠といわれる所以です。目先にこだわってはいけないと頭ではわかっていても不況の時代はお金の話に飛びつくようです。
仕事の集客、受注の本音は1割でいい。9割はこのように社会のために尽くす企画を考える。これが「はすか式ソーシャル発想」のキモです。
販売や受注などの本音部分はできるたけこらえて、ただひたすら社会のために役に立つ活動をしていく、ここにPR活動の真髄があります。本音と社会貢献の情報比率は1対9に設定すべし。
■働く犬は社会のなかま(2/2)
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東証1部上場の大手IT企業、日本オラクルでは1991年から社員犬を採用しています。昨年7月に3代目の社員犬が他界したのを受けて新しく入社した「キャンディ」が4代目に選ばれ、社内外で話題になっています。
話題づくりのため犬を社員扱いにするケースはありますが、正社員として担当業務を持って毎週決まった時間に働き、出張もある犬は珍しい。
正式な社員証を持ち、遠藤隆雄社長兼CEO直属の「グリーティング&ヒーリングアンバサダー」というのが肩書。社員の心のケアなどをするのが仕事だ。社員番号0番、担当業務は「癒やし」。
キャンディは普段、東京都内のペットショップで生活。毎週水曜日になると日本オラクルの本社出勤し、正午から1時間半ほどかけて社内3カ所のフロアを回ります。
キャンディが姿を見せると、すぐに社員に囲まれ、携帯電話での撮影会が始まる。出勤前にシャンプーなどで身だしなみを整えてきており、毛並みはフカフカでぬいぐるみのような肌触り。
犬を社内に迎い入れ、社員犬として「癒やし」の仕事をさせる。実にいいPR企画だ。折に触れ、いろいろなメディアに取り上げられる。一匹の社員犬の貢献度は10人の広報部員が束になっても叶わない。クールなイメージのするIT会社だからこそ癒されるのです。
日刊紙の社会部記者にとって、ネタがない「ヒマネタ」の時には「動物園」に行けといわれる。飼育員に取材して動物の話題を記事にしていきます。動物ネタは読者からの反響が大きい。いわばネタの常道なのです。
とりわけイヌは飼っている人が多いのでイヌがらみのPR企画を作り、情報提供すればマスコミは大喜び。100%取り上げられると思います。
大事なのはこの「社員犬」企画のコンセプトを、「働く犬は社会のなかま」としたことです。犬を社会にリンクさせる、PR的にはこれで勝負アリ。ここまでたどり着くにはPRバーソン歴10年のスキルが必要。そういう意味で、この「社員犬」企画は「傑作」に値します。
ジャーナリストの視点が「社会」ならば、ここにフォーカスした企画を作って、「社会によい影響を与えていく」ことがPRの使命ということになります。

