【味】蜂の一刺ケーキって
発想とアイディアを独自の視点から研究している【伝説のPR職人】のハスカです。
私の一貫したスタンスは「あらゆるビジネスの根本は発想・アイデイアにある」。
帝国ホテルにあるケーキショップ「ガルガンチュワ」が、開業40周年だとしてなつかしの復刻ケーキシリーズ『スイーツ・オールディーズ』」を開催中。ただいま 2011年9月1日~10月31日まで、「ガトーキルシュ」と「ビーネンシュティッヒ」の2種類を販売。
▽帝国ホテル本館1階 ホテルショップ「ガルガンチュワ」
http://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/hotelshop/63/2173
私が惹かれた3つのワード。「復刻ケーキ」「スイーツ・オールディーズ」「蜂の一刺し」
すべての文言が刺激的で、注目せずにはいられない言葉だった。特に、「蜂の一刺しケーキ」。
ロッキード事件で「蜂は一度刺したら死ぬ」という、いわゆる「蜂の一刺し証言」で、故田中角栄元首相を有罪に追い込んだのは、元首相秘書、榎本敏夫被告の夫人だった榎本三恵子さん。
これとどう関係あるのか、食べる前に開発とネーミングの経緯を聴いてみたいと・・・。
ところがこれが全然違った。榎本三恵子さんとは何の関係もなかった。
ケーキ「ビーネンシュティッヒ」。 これはドイツ語で“蜂の一刺し”という意味。ドイツの伝統菓子だった。一人の職人が蜂蜜を使ったこのケーキを考案中に、その香りに誘われた蜂に刺されたことから、このユニークな名が付けられたという。
蜂蜜を加えて焼き固めたスライスアーモンドの香ばしさに加え、イースト生地の軽やかな食感とサワークリームのさわやかな味わいが特徴。
さて、ここからが「発想とアイデイア」の勉強の時間。
ケーキ作りに自信のある人は過去に話題になった当時の世相を思い出し、それをイメージ再現すべく商品化(ケーキ販売)するのです。
今回のように、「ハチのひと刺し」が流行語になったのは1981年ですから、今年でちょうど30年目という区切りのいい年。
ここに照準を合わせ、例えば、世相メモリーシリーズ「1981ハチのひと刺し」ケーキとやってデビューさせれば立派なニュース価値があります。
この名言を吐いたのは1981年10月28日でしたので、1週間前の21日~28日まで期間限定発売とするわけです。
大事なのは「世相メモリー」というキーワード。メデイアはここに興味を示すわけで、やれキャラクターだの似顔絵だのケーキの類はPR的には価値のない情報になります。
このようにケーキ販売業であっても、「社会と向き合う」ことがPR戦略上、大切なわけです。できることなら商品化した方がマスコミだけではなく顧客のためにもなつかしく思い出され、報道されればその刺激でつい手が出てしまうものなのです。
それなのに、「かわいいから」というだけで、動物キャラクターや似顔絵のケーキばかりをつくっておられますね、世間のケーキショップは。これではどこまでいってもマスコミは報道しません。
「ケーキ販売を通して社会や時代を表現し、暮らしを彩る素敵なスウィーツを届けたい」というコンセプトにたてば難しくはありませんよ。ネタの収集は「きょうは何の日」というサイトが20本以上存在していますのでそこからいいもの(世相ワード)を選び、商品に反映できるかどうか2ヶ月前から試行錯誤、挑戦していけばいいんです。
ちなみに、帝国ホテル「ガルガンチュワ」は入学シーズンになるとこんなビジュアルのランドセルケーキを作って好評を博しているんですよ。これをマスコミが報道しないわけはありません。
全国紙の社会部にはですね、教育担当という記者がいるんです。その記者たちが社会総合面の左下のコラム(朝日でいえば青えんぴつというコーナー)で写真付で紹介することになるんですね。この画像は100%、記事になるネタですね。「ケーキを教育としてとらえる」この発想でPR的には成功なんです。しかも、旬のタイミング「今」に注視しつつ。
当ブログに遊びにこられるケーキショップのブロガーにも、時々、余計なお世話のPR案を差し上げているのですけれど、みなさん、何を考えておられるのか、ウンともスンともいわれません。
せめて参考になりましたとか、いただいたヒントをもとに近々つくってみますくらいの向上心はないのでしょうかねぇ。私が驚いているのは、現状満足主義のその姿勢です。改革心、向上心がほとんどありません。同じことの繰り返し。進歩がありませんね。
