【人】もしドラ著者・岩崎夏海氏の言葉
【伝説のPR職人】のハスカです。
7月25日付の「文化通信(マスコミ業界の専門紙)」に 、大ベストセラー「もしドラ」の著者、岩崎夏海氏が出版団体の記念講演で語った記事が掲載されており、大いに感銘を受けた。
出版不況の中、たまたま出したらたまたまヒットしたというのもいいけれど、こうやってしっかり近未来を見据えた戦略のもと、ホームランをかっ飛ばしたというのはあたかも野村ID野球をみるようで、実にさわやかだ。
こういう仕事は通常、編集者が独自に培ってきた時代観の中で、著者発掘を行い、テーマを設定し、ベストセラーに仕上げていたものでした。
しかし、これからは著者自身が「どんなコンテンツを作ってどのように売っていくのか」をみずから設計する戦略家であるべき時代に入ったということだろう。
そして最後は「時代をどう読み解くか」、これ1点にかかっている。
これぞ、マーケティングというべきだろう。
だけど、どんなにすばらしいマーケティングセンスなり世界観をもっていたとしても最後は、実際はどうなのか、こればかりはやはり売ってみないとわからない。消費者が、生活者が、読者がどういう反応するかですからね。そしてお金を出すかというね・・・。
だからどうしてもこうした分析は後付けになってしまう。後付けでも「そうだったのか」と納得できればそれでもいいんじゃないか。やはり現実は売れてナンボだから。
岩崎さんに講演のオファーをだそうかな。ギャラが少ないから引き受けてもらえそうにもないな。私の依頼テーマは「編集者に頼らない著者マーケティング術」(仮称)。
----------------------ここからは文化通信の記事を転載-------------------
岩崎氏は「もしドラ」は40年で200万部売れるロングセラーとして設計したと説明。
「価値観多様化の反動や、インターネットなどの普及によって、情報を共有する流れが強くなっているなかで、価値観の画一化が進み、ベストセラーズが生まれやすい土壌ができていると指摘」
多くの年配者がクリスマスプレゼント用に本を購入する姿をみて、本の定義付けを「読むためのもの」から「贈るためのもの」にしたという」
「そして、上の者から下の者へと贈る場合、贈る側は教育的な意味合いを持つが、受け手が参考書としてとらえないような仕掛けとして、表紙にアニメ絵を配したという」
「その一例として、ある経営者は社員に配るために100冊購入した話や、1ヶ月の入院期間中にお見舞いとして16冊もらったという話を紹介した」
「また、連動してドラッガー関連書籍が売れていることを同書の特徴としてあげ、「売れながら、お金をもらいながら、ドラッガーの宣伝をする」という新しい形を確立させたとした」
「時代を読み解き、ビジネスのあり方を提案することが自分の強みだとし、出版社からも作家からも離れた立場で、「傍観者」として、見えたきたものを出版業界に報告していきたいと語った」
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[岩崎夏海さんのプロフィール]
いわさきなつみ。放送作家・プロデユーサー
東京都新宿区出身。東京藝術大学美術学部建築学科卒業。
1991年、作詞家である秋元康氏に師事。以降、数多くのテレビ番組の制作に放送作家として携わる。
『とんねるずのみなさんのおかげです』『殿様のフェロモン』『ゲッパチ!UN アワーありがとやんした!?』『クイズ赤恥青恥』『ダウンタウンのごっつええ感じ』『ドラゴンズ倶楽部』など。
またプロデューサーとして、秋元康氏が携わった数多くのプロジェクトにも参加。映画『着信アリ』アイドルグループ『AKB48』など。
2008年1月、ゲーム及びWebコンテンツの制作会社である株式会社インディソフトウェアに入社。ゲームソフトのプロデュースやWebコンテンツの制作に従事する。
2009年4月、株式会社吉田正樹事務所 に入社。『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』出版を機に、現在は所属作家として活動中。
