セレンディピティ発想
【伝説のPR職人】のハスカです。
■有機化合物のクロスカップリング(1/2)
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昨夜は日本中が喜びに沸きましたね。またまたノーベル賞に日本人が受賞したからです。鈴木章・北海道大名誉教授(80歳)と、根岸英一・米パデュー大教授(75歳)のお2人に、ノーベル化学賞。
受賞理由は、ご両人とも医薬品や工業製品の製造に欠かせない有機化合物の革
新的な合成法「クロスカップリング」の開発。発見は1979年だからもう30年も前。それが今になって評価された。ノーベル賞とはそんな世界だ。だからこそ価値がある。
日本人ノーベル賞受賞者は、米国籍の南部陽一郎氏を含め計18人、化学賞の受賞者は計7人。お2人の先生、本当におめでとうございます。これを日本人の誇りといわずに何と形容しようか、言葉が見つからない。
だってそうでしょう。日本は世界から見れば1億人もの民族がひしめき合っている小さな島国。その国に、世界の国境を越えて人類に役立つ共通の技術を開発した人間がいたのだから。その頭脳はまちがいなく賞賛に値する。
ノーベル賞財団はそれらの発見・技術について、詳細な検証を行ってきたわけです。その結果が今回の受賞。それにしても、同財団の創設者ノーベル氏のコンセプト「人類の発展に寄与した人物を称えて欲しい」は素敵ですね。
ノーベル氏よ、あなたは人類の命をも破壊するダイナマイトという怖いものを作ったけれど、これを平和目的にのみ利用して欲しいといった。すごいねえ。
■セレンディピティ(2/2)
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ご両人を称える放送がNHKほか民放各局の夜のニュース番組で相次いだ。ノーベル賞受賞のニュースは日本中の誰もが知りたい話題だから当然といえば当然だったでしょう。
テレビ番組ではトップニュースとして、鈴木先生は北大が用意した大学名ロゴ入り背景ボードで喜びの心境を語っていましたね。歴代のノーベル受賞者に東大、京大が多い中で、「これぞ北大」とばかりに生徒獲得にあえぐ大学のPR戦争の象徴、道具としても担ぎ出されていたのですね。北大広報部の見せ場。
NHKに出演された鈴木先生の言葉に「セレンディビティ」があった。発想法をテーマに研究している私はすぐに反応、ブログにアップした。
▽http://ameblo.jp/pridea/entry-10669169792.html
この耳慣れない「セレンディビティ」のワードに反応して、その後の日本テレビの最終ニュース番組「ZERO」でもフリップを使って紹介していました。
NHKでは先生のこんな話の中で飛び出てきた。私は特許などの申請しておらず、世界中の人々が役立てばいいとそれだけを念じてきた。特許はとっていなかったが、世界中の誰かがみてくれていたということ。
ノーベル賞の選考過程など知るすべもありませんが、図らずもそれが評価された形で本当にうれしい。そして米国留学した大学時代の恩師(故人)に「君をノーベル賞にノミネートしておく」といわれた言葉なども懐かしく披露されました。
学者なら誰でも社会に役立ちたいの一心で研究しているけれどそう簡単には発見や発明など歴史上の現場には出逢えないもの。しかし、そんな中で「人がやらないことをやるべき」との信念で、地道な研究を続けてきた。私の研究はこれまでの常識を否定するところから生れてきました。
この受賞は共同研究者、学生、身内関係者、友人・知人などみんなの賜物があったからこそと謙遜されていました。そしてラッキーだったとも。そんな会話の中で、先生は「セレンディビティ」という言葉を使われた。
この意味は「偶然にすばらしいことを発見すること」。または「何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力。ふとした偶然をきっかけにひらめきを得て、幸運を掴み取るような才能」とも。
発想・発明などを捻り出す人の発想法。それは「セレンディビティ」。論理的に説明のつくことを前提に最初から行ってきたわけではないということ。多くは仮説に基づく後付け。私はこの「偶然」「ひらめき主義」に大賛成だ。
「セレンディビティ」という名の書籍もあります。
▽書籍「成功者の絶対法則セレンディピティ」(宮永博史著)
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102723732/subno/1
セレンディビティという書名の本は他にないから、今頃、版元の祥伝社も増刷しようか会議しているところなのでは。キヤッチコピー風にいうと、「ノーベル賞受賞者が話したセレンディビティという習慣のすすめ」になるのかなあ。
[目次]
1章 「セレンディピティ」って何だろう?
2章 誰にも訪れる「セレンディピティ」
3章 「無関係なもの」を関連づけてみる
4章 「素人発想」プラス「玄人実行」が有効
5章 「想定外」を考えておくことの重要性
6章 「偶然のひらめき」が生まれる瞬間
7章 「論理的思考」とセレンディピティ
8章 セレンディピティが訪れる組織
PR広報の奥義も自然界同様、独自な視点による「アイディア発想」だと思っています。日々の広報業務などは3年もやればたいていは修得できます。
しかし、その程度なら誰でもできること。それではおもしろくない。人がやらないことを独自に開発してこそ「セレンディビティ」というもの。
「戦略PR」とか「本当CSR」とか、わけのわからない言葉が独り歩きしている世の中ですが、これらはすべておかしい考え方。PRは戦略そのものなのであり、「CSR」に本物か偽物かがあるわけではない。
あたかも新しい広報の考え方のようにいう人は基本ができていないので顔を洗って出直しなさい。自慢ではないですが、私などもう35年以上も前から企業の社会的責任、今でいうCSRをクライアントに提案していました。CSR的発想ができない人はPR広報職に向いていないのです。
