【成功例】痛くない歯医者さん | PRアイディア直売所 ~作って売るから安い~

【成功例】痛くない歯医者さん

PRアイディア直売所 ~作って売るから安い~-痛くない歯医者さんリリース

発想とアイディアを独自の視点から研究している【伝説のPR職人】のハスカです。

私の一貫したスタンスは「あらゆるビジネスの根本は発想・アイデイアにある」。


20年前の仕事。今思い出してもなつかしい「虫歯治療の歯科医院」のパブリシティ活動。パブリシティとは報道価値のあるプレスリリースをマスコミに提供して報道化を図る行為。「痛くない歯医者さん」と題するこのプレスリリースはたくさんのメディアで報道され、日本中で話題になった。写真がモノクロなのがいかにもレトロだ。


■レーザー虫歯治療器(1/2)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
パブリシティの中で一番難しいのはやはり「医療」「健康」関連のテーマだ。なぜなら人間の「生命」を扱う情報なのでマスコミ側も慎重にならざるを得ない。


ジャーナリストだって外部から医療・健康関連のプレスリリースを提供さたからといってそう簡単に記事にすることはできない。まず第一に本当の話かどうか疑わしい。企業情報ではなくて医師などの情報ソースでないと。


今回の話は医療・健康ですが、依頼のあった経緯をプレイバックしてみます。1991年(平成3年)12月、知り合いのカメラマンから突然、電話があった。内容は仕事のオファー。いわく・・・


「取材で知り合った医療機器販売会社の社長が新製品のパブリシティをプロのPR会社にやってもらったが、期待したような成果(掲載記事)が出ず、怒っている。一度はやったことなので予算も捻出しにくいが、こちらの期待する一流メディアでの大型記事が出るのだったらお願いしたい」と。


その話を聞いたときに発した私の第一声は「どんな商材ですか」。カメラマンは「虫歯治療が一発で治る米国製のレーザー治療器です」の返事。


私は「虫歯治療ですか、大変おもしろい話ですね。その商品を見せていただけませんか。それを見た上で、つまり性能を確認した上で仕事を引き受けるかどうか判断したい。できればその会社側の説明ではなく、納入先の歯医者さんに行きたい。クライアントにそう伝えていただけますか」と。


「同業者がやった尻拭いの仕事」だからよけい燃えていた。何よりも私はレーザーが医療分野に進出してきたことの「時代」のにおいを感じ取っていた。聞けば米国食品医薬品局(FDA)の製造承認済みだ。日本でいえば厚生労働省にあたる監督官庁。


後日、そのレーザー虫歯治療器を現在使用している東京・品川区の歯医者さんに取材をかねた検証を行った。現場で再会したカメラマンはすでにパブリシティをやった業者の活動報告書をみせてくれた。


拝見すると、記事掲載されたほとんどの媒体は業界紙・専門誌で、かろうじて日経産業・日刊工業・日本工業などの産業紙があるぐらい。その数、24紙誌。クライアントが怒るのも無理はない。支払代金に見合わなかったばかりか、期待していた全国紙や著名媒体での大型記事は1紙もなかったのだから。


■業務用情報を一般向けに(2/2)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
まず、活動スタートにあたってクライアントの与件を整理しますと-。

-----------------------------

●依頼主は、歯科医療機器商社のササキ(本社:愛知県豊橋市)。

●PR対象商品は、米国アメリカンデンタルレーザー社(ADL社)製の歯科用治療装

 置「Dシリーズ300レーザーシステム」。価格は1台1300万円。初年度の販売目

 標150台。歯科医院だけが使用できる医家向け商品で一般人は購入できない。


●レーザー歯科治療の特徴は、無痛で出血なしに手術ができること。


●1991年7月-10月、都内のパブリシテイ会社に上記PR商品の広報代行業務 

  を委託、同社は同年11月に活動報告書を提出して作業終了。


●依頼主の要請は、全国紙のほか著名メディアに大型記事の露出が条件。そのた

  めに業界紙や専門誌は掲載不可。テレビに露出されるなら別途料金を支払って

  もいいとのオプションあり。

-----------------------------


私は以下のような戦略をたて得意のプレスリリースに「Feature(フィーチャー)」ストーリー手法を取り入れ、作成に着手した。


[戦略1] 

歯科医院だけの業務用商材の情報をそのままプレスリリース原稿にしても業界紙・専門誌ネタとなってしまう。そこで、これを一般メディアに載り、一般消費者(読者)が知りえるようなプレスリリース原稿を創造的・戦略的に作成すること。

[戦略2] 

そのために、該当商品を使用している歯科医院(東京・品川区の北村歯科クリニック)を紹介してもらい、その性能を検証確認したうえで取材し、リリース本文に商材をさりげなく挿入する。商品のPRに重点を置くのではなく、虫歯治療が早期に治るという医療情報、生活情報にするのが原稿作成のポイント


[戦略3] 

地方紙の攻略にあたっては、実際に同商品を納入している全国の歯科医院リスト(県別表示)を別紙に添付、地方紙の医療担当記者ごとにプレスコンタクトを実施、報道を要請する。


以上の点を踏まえ、作成したのがB4判の「健康トピックス」リリース。


⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
●痛くない歯医者さん登場 レーザー装置で患者に評判  
  
http://s-pr.com/room/LASER-FEATURE.ppt


⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
活動成果は全国紙・や地方紙・スポーツ紙などに大きな紙面を飾りました。


全国紙の毎日新聞「浸透する歯のレーザー治療」、同産経新聞「痛み少ない治療器」、ブロック紙は北海道新聞「歯科口腔外科、レーザーの用途広がる」、地方紙の神戸新聞「歯の無痛治療時代へ」、同静岡新聞「レーザーでむし歯治療」、夕刊紙の日刊ゲンダイ「血が出ない痛くない歯のレーザー治療登場」、スポーツ紙の報知スポーツ「赤い光が歯科医を変える」、


また、雑誌では週刊現代「痛くない歯医者なんてあるの?」、週刊大衆「これで歯医者さんも怖くない」、週刊プレイボーイ「人類の悲願!痛くない虫歯治療器が登場」など、ほとんどが大型記事で報道されました。


そしてトータルで90本もの掲載紙をゲットすることができました。


これらの掲載紙の中で一番反響があり、結果として商品販売につながったのは報知スポーツ「赤い光が歯科医を変える」でした。


一面ぶち抜きで超特大記事で紹介されたもので、これを見たテレビ局のニュース系番組のディレクターが後追いし、TBS「ニュースの森」など3つのテレビ番組でオンエアされました。


このテレビのニュース番組の放映で本件話題が大ブレイク、そのPR効果たるや決定的なものになりました。


オンエアされたのは歯科医院「北村歯科クリニック」でしたが、同クリニックには虫歯治療希望者のほかに全国の同業者(歯医者さん)から電話問い合わせが殺到。


後から聞いた話ですが、ササキではこのパブリシテイ活動で80台(1台1300万円)の商品が売れたそうです。


さて、成功を収めた広報活動の秘訣を自己分析してみますと。


11台1300万円もする業務用商材を一般ユーザー向けの話題に企画をアレン  

  ジ、リリースしたのが最大のヒット理由でしょう。


2歯とか耳などの痛みは経験者なら誰しも知っていること。私にはこの「歯や耳の

  話題」が記事になれば大反響になるだろうということを容易に予測できていまし

  た。ジャーナリステイックな勘?ですね。


3もうひとつの勘、といより時代の先取り情報といった方が正確でしょうけれど、こ

  れまで兵器など軍事分野に限定して利用されてきたレーザー技術が民生、それも

  医学分野に応用・開発されてきたという事実。私はこの情報を見逃せはしません

  でした。大いなる時代の変化に値する情報だと。こんなおもしろい情報を書かない

  のはもはやジャーナリストではないとの信念で、丹念に一人一人の記者を説得し 

  ていきました。結果的にこれが奏功しました。


PRするのは虫歯治療器。これを歯医者さんに売るわけですが、金額が高いだけでなく、基本的に業務用の商材。IT的にいうとB2B(ビーツゥービー)。これをそのままストレートに書いた新製品リリースでは業界紙だけに記事掲載されるのは最初からわかっていた。


だから、この話はB2C(ビーツゥシー)に視点を置き換えてリリース原稿を作成しなければならない。当時成功したのもそれだった。タイトルが「痛くない歯医者さん」という大変わかりやすい文言になっています。売らんかなのメーカー発の情報ではなく、市民目線、患者目線の生活志向のプレスリリースだったから成果があがった。


読者登録ボタン