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広報はタダではない

【伝説のPR職人】のハスカです。


もう何千回、何万回いったことか、「広報・PRは販売促進ではない」ということを。私はメルマガを発行しておりますが、2003年に書いた「正直広報」という名のコラム。

これをそのままブログにも転載したいと思います。広報=タダ広告=タダPRという考えをやめてくれと強く叫びたい。


●プレスリリースこそ我が命(連載) [2003/01/15配信]


■リリースはパンフレットではない(2-1)
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世界一、本邦初、ナンバーワンなど、プレスリリースに過大な誇大表現や情緒的文章はタブー。とくに外資系企業のプレスリリースには商品や企業、社長の自慢話が記載されているのを見かけますが、あれは最低!
気持ちは分かりますが、膨大な量のリリースを受け取る記者にとっては迷惑千万。本題の情報にたどり着く前にゴミ箱行きというもの。


また、必要以上に丁寧な言葉使いでまとめているプレスリリースもよくないと思います。はなはだしきは消費者用パンフレットの文章の抜き書きや顧客に対する丁寧語をそのままプレスリリースに転載しているもの。プレスリリースはパンフレットでないのです。


マスコミ記者向け資料であることを念頭におきながら不要な丁寧語を「です、ます調」の敬体に置き換えるだけでとてもすっきりした文章になります。プレスリリースの作成はそんなに難しくありません。


プレスリリースにとって、大事なことはウソやゴマカシがないことです。以下は米国コダック社の広報マン向け[マスコミべからず集]の一部です。
 
(1)宣伝臭をあらわにするべからず。


会社名もしくは商品名を発表文中に歌うのは、通常1回が限度である


(2)おおげさな表現や、売り込みに直結した形容詞を使うべからず。


編集者はこの種の表現をカットしてしまう。もっと悪いことには記事全体をボツにしてしまうかもしれない


(3)不利なニユースを隠したり、情報を抑えたりするべからず。


必ずバレるし、マスコミはあなたのその処置に対してマイナス1点を与えて覚えておくだろう。


(4)上役を意識して発表文を書くべからず。


編集者と読者を意識して書け。プレスリリースの間違いに気づいたら3つの[正]で対応したらいいと思います。それはいちはやく[訂正]し、[正直]に[正確]を期す、の[正]。もう、おわかりですね、どこまでいっても正直広報が基本です。

 

■広報はタダではない?(2-2) 
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最近、[タダでマスコミに宣伝]とか[広告費ゼロで売り上げ倍増]とか、はたまた、商品やサービスの売り上げ増を狙った[販促広報]という言葉が氾濫しています。読者も一度は見かけたことがあるでしょう。


これ、全部、ウソです。間違った[広報]解釈。こう言い切ってしまった方が一般読者にわかりやすいと、売らんかな主義の出版社エディターが[広報機能]を拡大解釈してタイトルやキーワードとしてつけたようです。


広告は広告で、広報は広報なのです。広告はお金さえ出せば買えますが、パブリシテイはいくらお金を出しても買えないもの。同じマスコミを媒介にしている点は同じですが、その目的は大きく異なります。
 
我々[広報]の王道を歩んだ者?としては非常に不愉快な目障りな言葉なので悔い改めるように指摘しておきます。いまどき、[タダ]とか[ゼロ]で何ができるというのでしょう。


お金は最低限かかるもの。まして[宣伝][PR]をするわけですからお金を使わないで目的を達成することなんて現実にはできません。そういう意味でこれらの言葉は、事実に反する誇大表現、過大文言といえますね。


もともと[パブリシテイ=無料広告]という考え方自体が誤りです。そういうふうに解釈・定義した本も出回っていますね。あれが真犯人なのかも。


[タダでマスコミに・・・]や[販促広報]を唱える人は[広告]と[広報]を同じ物差しで見ているのでしょう。


広告は商品の販売を促進して目標とする量を達成する手法、広報は社会から理解や信頼という目に見えない質を獲得するそれ、というように別の言葉で置き換えるとわかりやすいかもしれません。


よくパブリシテイの効果をあらわすために、その掲載記事や放映時間の露出量を広告出稿料金に換算した報告書を見かけたことがありますが、これなど実にナンセンス。パブリシテイの本質をわきまえていない方の仕業だと思っています。質と量を同じ土俵で比較するわけですから。


「真実をありのままに知ってもらうことが長い目で見て一番大切なことである。世間は正しいと考え、その正しい世間に受け入れられるような仕事をして行くところに事業発展の道がある。(中略)業績でも決して実態以上に見せようとすることは慎まなくてはならない」


これは故松下幸之助氏の言葉。


この思想こそ企業広報の神髄。企業の声明文となるプレスリリース原稿でも[過大表現を避け、事実のみを熱く語れ]を示唆しているようだ。あくまで“正直広報”。