Webプログラマの読書感想文

Webプログラマの読書感想文

一週間に2冊、幅広く本を読む!というコンセプトで読書部を設立。オススメ本のご紹介などしていきます。
他にもちょっとした技術メモや雑感など。

Amebaでブログを始めよう!



建設業者



鳶職の人からタイル工まで、建設にかかわる
あらゆる業種の職人さんたちへのインタビュー。

納期と費用を圧縮され、
なかなか本領を発揮する場面は制限されてしまうようですが
そんな中でも「難しい設計ほど燃える」という、職人魂は今も健在。

読んでいて何より感じられるのが、
自分の仕事へのプライドと、他者の仕事へのリスペクトです。

溶接工の人のプライドをいかに傷つけずに検査結果を伝えるか
「コンパニオンがお酌するように」慮り、工夫するという非破壊検査技師さん。

安全な作業に必要なものは、思いやりと語る鉄骨鳶の職人さん。

鉄筋工に頭を下げて、スリーブ(塩ビ管)を入れさせてもらいながらも
心臓から血管を一本一本つないでいくかのごとき配管にプライドをもつ給排水設備屋さん。

仕事のこつは、実測と大工さんとのコミュニケーションという
家具造作屋さん。

だれも一人ではできない。
みんなで互いに思いやりながら仕事ができる人が
どこの世界でも優秀な人なのですね。



古今亭志ん生 (KAWADE夢ムック)


落語にはげしくはまっています。

嫁との会話が全て志ん生演ずる貧乏夫婦みたいに
なっちゃうくらい。

なんだビートたけしの芸風の根っこは
志ん生だったんだなぁとはじめて理解できました。

よめは談志の芝浜なんかがすきなんですが
ぼくは志ん生の軽いのがとにかく好きです。

たぶん人間関係に対する根本的な乾いた感覚
が似てる気がするんですナ。
談志はどんなに辛らつでも根本的に乾いてない
それはとってもいいことなんだけど、私の好みに合わない。

冷たいのとは違う乾いた感覚
そういうのを笑いの中にみせてくれる志ん生が
なんだかチャーミングで楽しんですナ。





ゾロアスター教 (講談社選書メチエ)



神秘の人ゾロアスター。その実態は、
犬は正義だがカエルは悪とするような原始宗教であり
残された書物の多くは意味を失った呪文が大半であり
日本の八百万の神々のように、アフラマズダやミスラ神など
ペルシャ地域一帯の神々を雑多に祭る
ササーン朝ペルシャの土俗的国教としての位置づけが大きい。

もちろん、善神と悪神との闘争による終末思想は
のちのキリスト教や仏教にも影響をあたえた可能性もあるが
十分に限定的だろう。

しかしゾロアスターはヨーロッパの歴史の中で
偉大な神秘のベールをまとって幾度も登場する。

古くは、ルネサンス期のビザンチン帝国の哲学者プレトンが
西ローマに「バビロニア占星術師、あるいはプラトン哲学やキリスト教の祖」として紹介し

ニーチェが「ツァラトゥストラかく語りき」の中で
超人としてかたり

ナチスはアーリア人の偉大なる宗教的天才として
ゾロアスターを利用したりしてきた。

ヨーロッパの時代時代のなかで
伝説的偉人として現れては消えるゾロアスターの亡霊。
中国でいうと伝説上の皇帝・尭 舜みたいな存在かもしれないですね。



図説 ヨーロッパ 宮廷の愛人たち (ふくろうの本/世界の文化)



国際政略結婚うずまくヨーロッパ王宮において
国王たちが本当に愛情をもって接することができたのは
同国出身の愛人たちだった。

そして愛人たちはときに政争にまきこまれ
国王への非難が高まれば、真っ先に敵視されるのが
愛人たちだった。

マリーアントワネットが王妃の立場ながら
あれだけ非難されたのは、夫ルイ16世が愛人をもたなかった
からでもある。

ヨーロッパ王宮における愛人の位置づけが
あまりにも現代の感覚とかけはなれていて驚きます。

ルイ15世の愛人となったポンパドゥール夫人は
不感症というハンデを補うため、自らの管轄の下
夫のために公娼施設「鹿の館」を立ち上げます。

オーストリア皇帝フランツヨーゼフの妻エリザベートは
皇帝には息抜きと気晴らしが必要として
女優のカタリーナシュラットをあてがいました。
皇帝はカタリーナのいる別荘で朝食をともにします。

Loving can cost a lot,
but not loving alway costs more
- merle Shain

愛(する)人がいるって大事ですね。