葉加瀬の異常な愛情~または葉加瀬太郎は如何にしてソバ-ジュを愛するようになったか~
きょう、日比谷線に乗り込んだら、アラブ系の大男2人が小さめのショルダ-バッグを下げて
立っていた。 観光客っぽくはナイし、言葉も交わさない。 日本の金融中枢もテロの標的だから、
否応にも警戒警報はグングン上がってくる。 {体に不似合な小さいバッグ...} 地下鉄を吹っ飛ばすには
十分な大きさなのか...{今まさに自爆したら、助からねぇな..}とか日比谷で降りるまでの6分弱が、
きょうは、異常に長いのだ。 家を出る前に2度目のトイレタイムをとった事を後悔していると、
男たちがボソボソと言葉を交わす。 {決行か..まさか自分がテロで死ぬとはな}
そう、思っては29年間生きてきた、短い人生の終末を緊迫感の中で振り返る、
緊迫感に包まれた日比谷線中目黒行きも減速しながら銀座駅のホ-ムにすべり込む。
銀座のホ-ムは人があふれ、テロには絶好の空間...車両は停車線に合わせていく。
その時、エンディングを迎えようとするオレを、突如、巨大な影が覗き込んだ。
『アノォ、スイマセン。ギンザノ ミツコシ、マツヤデパ-ト ギンザO.K? 』
こうして、テロリズムに屈しなかった、オレはいま、こうして晴々とキ-ボ-ドを叩くのだ。
