こういうのに騙されないように!という・・・話で・・・

本当に騙されないのか?・・・という話。

 

某・ネット広告の話。それは、リフォーム業界の話でして・・・こういう内容でした。

「同じ工事を発注しても、こんな理由で金額は変わります」というもの。

 

例えば・・・

なんの工事だかわからないが・・・

職人の日当・・・18000円

材料費・・・10000円

諸費用・・・2000円

トータル・・・30000円

これが、一人でやってる職人の例で・・・これに、例えば会社なら一定の利益を乗せるので・・・

同じ内容でも、30000円が、50000円とかになるという・・・ま、そんな話です。

 

「へぇ~なるほど」・・・と思った、そこのあなた! 既に騙される素質は充分ですよ・笑

 

まず・・・所謂「一人親方」の個人の場合・・・上の計算では・・・諸費用2000円が、何なのか?・・・

そして、一人親方で・・・保証は期待できるのか? というところから始まり・・・究極は、この親方は、車にも乗らず・道具も用意せず・・・歩いてきて・全部手作業でやるのか?という、素朴な疑問があります。

 

一人親方であっても・・・例えば、リフォーム関連でよく出てくる・・・ペンキ屋・クロス屋さんなどで言えば・・・

ペンキ屋さんは、足場が必要であれば「足場」、それを乗せる「車」、そして塗装するための「道具」、全部揃えてやってます。クロス屋さん然りで・・・クロスに「ボンドを塗る機械」が必要であったり、剥がすための道具、綺麗に仕上げるための道具など・・・プロとして、一通りの道具を用意しています。

 

これは、通常「諸経費」には含まない費用で、これらを賄うために「利益」を計上します。仕事上最低限必要な費用であり、資産でもあります。そして、そのメンテナンスにも費用がかかります。車の例が一番わかりやすいですが、保険もあれば車検もあります。ガソリンも必要です。

要は、一人親方であっても、「日当+材料」なんて、単純なものじゃないのです。

諸経費2000円は、一概に言えませんが、例えば「残財処分費(ゴミ処分費)」、「材料以外の消耗品」などを計上(施行面積割)したりとか、車が置けなければ有料駐車場を使用する訳で、その費用とか・・・現場ごとに必要とされる費用を計上するのが一般的です。なので、利益を計上しない見積もりは「ありえない」か、「日当から捻出」という・・・そういう事です。

 

これで言えば・・・こういうものを請求しないで・・・この職人さんは、本当に食えるのか?と感じる職人さんです。

一定の利益がなければ、仕事は出来ない。それは、大企業も・零細企業も、個人商店も一緒です。その額が、大きいか?小さいか?の違いはあるにせよ、こんな簡単な見積り構造では「ありえません」。

 

また、工事は全て万全と言うわけではありません。何かしら「ミス」や「不備」がある場合があります。そういう場合に、きちんと保証体制はとれるのか?と言う部分でも、それを担保する意味で「利益」は必要なわけです。やり直しなど、たまには出るかもしれません。大きい工事になれば「工事保険」とかをかけるのが一般的ですが、この「保険費用」は施主様には通常請求しません。なぜなら、施行業者の「自営手段」でもあるからです。

 

なので、この例で言えば・・・

この金額で工事を請け負った場合・・・職人さんの日当18000円は、「実質の手取額」で言えは、10000円を下回ります。なので、普通であれば「無理な見積り」です。よっぽど「仕事がない」とか、「なんでもいいから受ける」とか、そういう理由がなければ受注しません。

 

それを・・・

「私どもは、最適な業者をご紹介し、適切な費用で行ないます」 なんてのは・・・そもそも・・・なのです。だって、「私どもが紹介し・・・」という時点で・・・ボランティアでもない限り・・・「紹介料」って発生しないの?・爆  職人さんは、この業者に紹介の手数料は払わないのかね? だとしたら、この業者はどうやって運営してるのか???という、疑問が湧きます。

 

それよりも・・・

業界の話で言えば・・・個人より会社のほうが安い場合が結構あります。

それは、一人の職人が自分で仕事をとってくるには限りがあります。それを、工事店が請け負う工事は、量もあり無駄を減らせる。例えば、半日仕事を2つ入れてくれれば、半日で終わってしまうより良いという事で・・・内容にも寄りますが「割安」で受けてくれたりします。

また、仕事を切らさず出してくれるのなら・・・という条件で、利益の部分だけじゃなく、日当の部分でも割安になったりします。今・宣伝してる「海老蔵」を使った企業さんなどは、まさにこれで・・・休む間もないくらい仕事量で職人の手間賃を下げて、材料も年間契約で一定量を仕入れて、などなどスケールメリットを最大限利用して、安く施行し安く販売し、利益も上げてます。

 

確かに、リフォームの業界は「悪い業者」も多かった時期もあり、今でも多少はあります。が、それを「会社だと利益が乗るから高い」などと宣伝するのは・・・褒められた会社ではないと、そういう事です。

気になったら、「複数の会社から見積りを取る」とか、「知り合いに聞くとか」、自分なりに工夫する事が大切で・・・また、その業者なり、個人なりの「施行実績」も大切です・・・「やすかろうわるかろう」では本末転倒ですから。

 

なので・・・こういう「お助け」を売り物にするのは・・・疑ってかかる必要のあると・・・そういう話です。

「安いと思ったら実は高かった」とか・・・

「安かったけど、内容はイマイチ」とか・・・

「とにかく酷かった」なんてのは・・・

 

ありえますからね。

 

 

昔は・・・

床下に入って「シロアリを撒いて」・・・シロアリ出てますよ!なんて、笑い話じゃすまないようなことをやった業界ですので・・・色々「新手」が出てくるのでしょうが・・・とにかく、「即決」しないで、色々調べる事です。

 

こういう宣伝されるから・・・

真面目にやってる業者はいい迷惑なんだよねぇ・・・

そして・・・「良い仕事」をする職人さんは・・・「高い」ですよ、間違いなく。

それでも、「お願いします」と言われる「腕」を持ってるのだから。

 

不動産に関わる仕事は・・・

所詮は「信用と信頼関係」です。

 

大手と違い、零細の弊社などは・・・

それだけですから、仕事を受注できる理由は。

 

こうやれば安くなるなんて・・・ないんですよ、簡単には。

 

という話です。