熱き空氣で愛氣を思う

纏わる愛氣
熱ある愛氣

蝉が鳴く
命が啼く


全ては吾ぞ

彼はあの時の我
蝉はあの時の己

吾そのもの

何を正す
どう正す

誰も彼も皆、正しいなら
吾もまた正しいと思う

吾を中心に世は回る

吾とは愛ぞ

愛で在る

ただ愛で在る

余は愛ぞ
即ちそれは
世は愛ぞ

世は愛ぞ
全てが愛ぞ

愛に対して
何を是正するのか

蛇足を知りて
足るを知る


愛が在る
魂がただ在るではないか



我が身に還ると言われる業

この時
我が身と他の身を分けていないか

他の身にする事が
我が身に還ると思っていないか


愛に隔て無しと知りたくば
全てを己の軀體と思え

足の小指をぶつけても
髪の毛一本抜かれても

痛かろう
故に
慈悲は育つ

全て己ぞ
自分事

誰も蝉も花も空氣も
全て己ぞ

痛みが在るのは慈悲故ぞ

他の行いで己が痛くば
それは
慈悲の種となる

痛みは種ぞ
慈悲の種

育め慈悲を
安心の中


愛の中で
不完全など通らぬぞ

愛を前にして
何を語るか
発するか

愛の中に居りながら
何を正すか
裁くのか


構わぬ
語れよ
それも愛

構わぬ
発せよ
それも慈愛

構わぬ
正せよ
それも愛

構わぬ
裁けよ
それも愛び


還ると言えば還るだろう

小指を切れば痛みで還る

全ては己ぞ

己の軀體ぞ


魂に隔て隔たり通らぬぞ
愛に何を隔てるか


それに意味は在る

やりたいのならやりなさい

全ては循環


軀體を巡る血液の
酸素を運ぶ赤血球

愛の循環に於いて
彼も汝も赤血球

酸素を運ぶ赤血球

吾も一人の赤血球

汝と同じ

循環の中で巡るもの

巡りながら
愛を担う一人のもの


他を責める時
赤血球の喧嘩を思う


何をどう正すのだ
何をどう責めるのだ

汝だけが白血球ではないだろう

吾もまた同じこと

白血球なら
他に努めが在るだろう

軀體も愛び
命も愛び


軀體で感じる夏の空氣

何をどう正そうか

夏の暑さが悪なのか
暑いと感じる軀體が悪なのか


悪など何処に在るのだろう


夏もまた四季の巡りの一つに過ぎず

夏過ぎ去れば
今は無し


一時の夏
一瞬の夏

スタッカートは繋がりてリズムを創る
スタッカートは連なりてメロディを生み出す

循環を担いし瞬間に
吾を思い命を思う


今この時の瞬きを

瞬きを煌めきへ

煌めきは永遠の輝きへ



全ての糸は
愛の中に織るのです

吾たちは
愛の中に居るのです


織日愛と日子星の
一夜の出逢いは永遠なり



七夕の夜に



祭統 白宇
SHIROW