海外の人材と戦う時代を生きる | President-ist

海外の人材と戦う時代を生きる

皆さんご無沙汰しております。

すっかり久しぶりの更新になってしまいまして申し訳ありません。もともと定期的に何かを書き付けていく、ということが苦手な上(もし、初期からこのブログを読んでくださっている方がいたらご存知だと思いますが笑)、最近はもっぱらTwitterで情報収集やアウトプットをしているので、ブログを書く気が起きないのです。

昨年末に、Twitterはキャズムを超えた、という記事を書きましたが、まさにその通りになったな、と思ってます。ここ数ヶ月のTwitterの躍進は皆さんもご存知のとおりでしょう。
ただ、Twitterは思いついたことを書き留めたり、簡単な意見交換を行うのには向いていますが、まとまったアウトプットをするには不向き。ブログもしっかりと書き溜めていきたいと思います。



僕はこのエントリーを成田から北京に向かう飛行機の中で書いています。
先日も告知させていただいたのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、今年の4月、当社主催で中国のトップエリート学生と日本企業をマッチングするイベントを実施することになりました。今回の出張の目的は、その下見を行うことと、中国における当社のカウンターパートとの連携を深めることにあります。せっかくの機会ですので、今日は「人材」としての中国人に関して書き綴ってみたいと思います。



日本の人材マーケットは依然として厳しい状況にあります。確かに、少なくない数の大手企業が2011年度の採用人数を増加させることを発表するなど、若干ではありますが、好転の兆しは出てきました。しかしながら、大学生のうち、何と30%が就職できない時代です。依然として採用マーケットは厳しいと考えていいでしょう。そんな時代にわざわざ日本に外国人を引っ張ってこなくても…。そんな声も聞こえてきそうです。

しかし、そんな状況でも私たちがこの事業を行うのは、企業側の「全体的な採用人数はともかくとして、優秀な人材を採用したい」という人材の「質」に対するこだわりが日ごとに高まっているからです。そして、そういった企業のニーズにふさわしい人材が中国に多く存在しているからです。

中国の学生と日本の学生を比較してみると、基礎的な思考力の差はあまりないと思います。むしろ、どちらかと言えば日本人の方が賢いかもしれない(あくまで僕の印象です)。では、敢えて中国人を採用したい企業が多いのはなぜか。それは、中国人が兼ね備えていて、日本人に大きく欠けている点があるからにほかなりません。私は、その差は「野心」だと考えます。

中国の学生は、ともかく「自分はこうなりたいんだ」という「野心」が強く、そのために圧倒的に努力をします。英語ができるのはもはや当たり前。経済と政治、など複数の科目をシッカリと勉強することも珍しくありません。データが無いのでわかりませんが、直感的には日本の大学生の5倍~10倍は勉強していると思います。この傾向は社会に出てからも変わりません。彼らは、さらに自分を高めるためにMBA等に留学して猛勉強したり、会社で一生懸命に働いたりします。

僕も名の通った大学に通っていましたが、ハッキリ言って、彼らと日本人の現状の差に強い危機感を感じます(ほとんど大学の授業を受けなかった僕に発言権は無いかもしれませんが(苦笑))。彼らと戦っても、残念ながら今の日本人は勝てないでしょう。



僕は、世界はどんどんとグローバル化すればいいと思っています。僕やistのメンバーは、日本だけでビジネスをしようと思ったことは一度も無い。そんな僕はどう考えてもナショナリストでは無いし、むしろ一般的なラベル付けの定義に従えば、リベラリストかもしれません。でも、皆さんが身の回りの家族を、恋人を、友人を好きなのと同じように、まずは生まれ育った日本を良くしたいと強く感じます。本当に日本が大好きなんです。

今回の事業は、中国の学生さんや日本の企業さんに更なる活躍のチャンスをご提供したい、と考え実施しています。これは日本企業の大きな付加価値になるでしょう。同時に、僕らがこれから沢山日本にお招きするであろう中国の若者を見て、是非日本の若手の皆さんに刺激を受けてほしい。そして、お互い切磋琢磨していってほしいのです。小国日本は、高い付加価値を生み出せる高度人材が枯渇してしまえば、あとは滅びるしかありません。まだまだ小さなビジネスだけど、僕らの活動が日本の人材レベルの底上げに繋がることを願って、歩みを進めて行きたいと思います。



もちろん、そんなデカイことを言うなら、まずは自分から。日本の若者の一人として、自分の大風呂敷に負けないように、シッカリ精進していきたいと思います。

このブログでは、中国人学生の就職事情や、日本で活躍する中国人の皆様のお話など、折に触れて書いていきたいと思います。また次回。