ラストバイト | なんちゃって◆◇パリジェンヌ

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私がこれを書く日が来るなんて

この4年間に何人もの人がこれを書いていくのを見ました

しかし私がこれを書くなんて

遠い遠いことだと思っていた

案外すぐでした

4年はあっという間

大学に入ってひたすら勉強し
(嘘だ)笑

気付けば20歳になり

それから2年が経ちました

今22歳です



本来ならば4年生になるときにバイトを辞めるはずでした

そのために3年間貯蓄した

結構な額になっていた

まっ,今となっては遊んで使っちゃったけどねドキドキドキドキ

3年の2月頃,前の店長に辞めることを匂わせた

“籍だけ置いといて入れるときに入れ”と言われる

そして流されるまま,籍だけ置いておく

…訳もなく



結局普通に働いていました

入る回数は明らかに減らしましたし,前の店長が気を使ってるシフトだなっていうのも伝わってきた

今までは休みたいところを申請する方式だったけど,私だけ特例で入れる日にち指定にしてくれた

我が儘ですね 笑

ありがとうございます





何度もむかついて辞めてやろうかと思った 笑

一年の頃はまだ朝レジをこなせず夜のレジだったので稼ぎが足りず

副業するほど 笑

いっそ時給のいいところに転職しようかとも考えた

しかし副業先で働く度に思う

自分のホームはあのパン屋だ



二年になり

夏休みに実家に帰省していたらいきなりの電話

“人が足りなくてピンチなの!帰ってきて!”

それ以来実家に居て電話がかかってくるとばあちゃんがビクッとします

“また帰ってこいって電話かい?”

これ一回ぽっきりでしたが

あれには驚きました 笑

そして本当に帰って働いた自分にも驚きました



三年になり

いつも嫌味言い合ったり冗談言い合ったり仲良かったはずの店長といきなりの冷戦

何度殺意を覚えたことかわかりません

仕事のことで話し掛けても完全シカト

たまに答えてくれてもなんとまぁむっさい顔!!

私がやること成すこと一挙手一投足が気に入らず,吠えられる

いつもやってたよね?これ

一番ひどいのは水道事件

あん時は仕事終わったらおばさんと食事の約束があったのに,あまりにムカつき過ぎて泣きそうで

おばさんに“すいません,今日は帰ります”と理由も言わず帰った

仕事はきちんとしてからね笑

店長のお母さんであるおばさんは私の良き理解者で,息子より私をいつも庇ってくれました

おばさんがいなかったらあの冷戦に勝てなかったと思う。

あと店長の上の偉い人も味方につけてたから怖いものなしだった

いつでも首切ってみろ!
私が辞めて後悔すんなよ!

が,あの頃の私の原動力だった笑

おばさんはいつも言います,よくあそこまで耐え抜いてくれたわと笑

私も思います 笑



しかしある日おばさんが体調不良で休みがちに

そこで私が駆り出され,私の仕事ぶりに店長も心を許しはじめた

そりゃね,気付けばバイトなのにパン焼いてたもんね笑

数ヶ月ぶりに普通に会話し,冗談も言えるように

苦節3ヶ月

いやそれ以上だ

考えてみてください,3ヶ月ちょい同じ空間にいるのに無視しあい

それにお互いすごい態度を取り合う

お互い頑固だから

あの頃ほんとうける笑

こうして冷戦は集結し,無言で協定が結ばれました



四年になり

私はバイトを極めました

朝からパンを焼く仕事するとは

今までは朝から入ると仕上げ(パンにクリーム詰めたり,ドーナツ揚げたりする仕事)が主でした

カマ(パン焼く仕事)はバイトではやらないだろうと思っていたら

三年の夏の冷戦の時,職場会議でいきなりおばさんに言われた

“あんたカマ覚えなさい”

あん時の店長の顔は忘れられない笑

店長なのに俺聞いてないよ!しかもこの女にカマ?!出来る訳無いだろ!

と書いてたよ笑

断るヒマもなく返事も曖昧に,気付けばそこからカマを覚えさせられていた

結果それがよかったんだろうな

なんとかこなしてきた

バイトが給料査定で時給あがったのは恐らく私が初めてという話を昔ちょろっと聞いた

ここまで叩き込まれたらね笑

仕込み(パン生地を作る仕事)もいつの間にか出来るようになった

あとは店長レベルの面台(パンの形を作る仕事)を覚えたら,私は本当にパン屋になれました

あと少しだったのに 笑



こうして着々とスキルを上げてきて

いつしかおばさんの右腕になっていました

昨日おばさんは言っていた

右腕をもがれた気分,明日から脱力感で仕事出来ないかも~って



最後は泣きそうで,泣かないように堪えてた

けど無理だった

おばさんの顔見てたらなきそうで,最後なのに顔が見れなかった

パートさんにお世話になりましたってケンタッキーもらった

それって逆じゃん!笑

なんでなんで(;Д;)

泣くもんかと思ってたのに,おばさんもパートさんもウルウルしてるんだもん

その場は堪え,ロッカーで一人号泣

なんて悲しいんだ

本当は辞めたくなかった

しかしいつかは辞めなきゃいけない

旅立ちですね

いい職場に入れてよかったなと

心の底から思います

今なら母の即決も許せちゃいます笑

本当に沢山のことを学びました

少なからずバイトだけど責任ある仕事だったと思う

社会のこと学ぶには最高の職場でした

本当に4年間

こんな私を使ってくれてありがとうございました

おばさんに出会えて,店長に出会えて,今までは辞めていったたくさんの人達に出会えて,パートさんやバイトさんに出会えてよかった

感謝してもしきれませんね

思い出すとまた,泣きそうだ