共済が消える日(2)
共済が消える日⑴-②共済はTPPの核心 ②(米国年次要望書、郵政民営化、共済)国論を2分して、郵政民営化が決定した裏側には明らかにその後提出される米国年次要望書という強い要求の中に簡保の国家管理切り離し策がありましたが、殆どその点の論議はなされまいまま、進んでしまいました。簡保もいわば郵政省所管の共済です。即ち諸官庁が分断されたまま、年次教書にある保険事業に包含されてしまった回答は、金融庁と民間保険業界が検討する次元に捨象されてしまいます。これらは全て保険事業第3分野の問題であり、主に生命保険事業者の問題になります。既に第3分野については、国内保険業法の範囲において完全開放されたマーケットです。米国サイドは後は、業際におけるイコールフッテイングを要求し、共済陣営の独自コンプライアンスの問題、各共済における税法上の問題などを盾に共済の保険化を攻め立てればいいわけです。実はなぜ、この分野に米国が大きく拘泥しているのでしょうか。5つの今日的事情が考えられます。一つ目は、保険上の第3分野(医療保険)の利益率が極めて良好であること、二つ目はなかんづく、共済マーケットの損害率が極めて優良に推移していること、三つ目は日本国内保険業法において,その保険料率が護られていること、四つ目はその事業利益を自由に母国へ持ち帰ることが可能なこと、そして五つ目は国策であった保険事業がCDS商品戦略の失敗で破綻し、国家事業そのものとして再構築する使命を帯びたことと考えられます。特に、この四つ目と五つ目の問題意識が、全く日本に、業界に、ましてや共済業界に理解できていないのではないでしょうか。(この問題意識は、全く語られていないシークレット分野であり、後ほど詳細に説明します。)TPPの隠れた主要課題を米国はTPPの裏側に隠して、しっかりと要求してくるのです。いや既にその外堀は殆ど埋められてしまっています。私は「共済の危機」というテーマから「共済の消える日」と主題を変更しました。今、各団体が真剣にこの共済の意義、意味、現状、対策を理解しとして戦わない限り、「共済」は保険となり、いやすでに保険陣営として独自に自立するべく立法化されていると考えています。「共済は保険である」を承認したその日に「共済」は、その歴史的意義を放棄し,保険事業として準用、適用除外で逃げるしかなくなっています。「共済」は明確に保険事業と似て非なるものです。保険法の成立において「共済は保険である」と立法化されている以上、「共済は共済である」との共済法を成立させなければ、決して復活することはないというのが、この問題提起の結論であり、TPP論議の裏側にある保険共済交渉こそが、金融立国である米国においては、絶対的成果物であり、意図もたやすく持ち出せる金融資産なのです。そこには、関税障壁すら有りません。グローバル完全自由化保険市場であり、米国の独壇場です。TPP論議を契機にして、共済問題を母体組織の財務、金融を含めた主要課題として捉えなおすべきだと提言し、次に保険法、保険業法の改定の側面から見て行きたいと思います。