The China Price: The True Cost of Chinese Compe.../Alexandra Harney
¥1,448
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MBAの卒業旅行で香港に行ったときに、香港の空港での待ち時間で購入。
著者のAlexandra Harneyは、東アジアを専門とした香港在住の女性ジャーナリストで日本語・マンダリンを使いこなしかなり詳細なレポートを書かれている。


本書は、現在(発刊が少し前だが)中国の生産の現場で起きていることが、リアリティを持って書かれており非常に面白かった。本書は日本語訳されているが、訳書のタイトルが本書の内容とあっておらず、不満がある。むしろそれほど難しい英語ではないので、原書で読まれることをお勧めする。


ShenzehnやZhuhaiなどの新興工業地帯に住む若い人の生活や考え方や、個人炭鉱を露天堀している炭鉱主の将来に対しての不安や希望、それにコンプライアンスや労働時間などの社会的な問題などが中国の生産の現場の声を積み上げて書かれている。
どうしても中国の生産の現場で起きていることを、ステレオタイプのイメージでしか持てないものだが、そうした先入観を乗り越える上でも、本書は読んでおいて欲しい。


Shenzhenの工場で働く女の子が、新しい夢を持って転職を勝ち取り挑戦している姿が書かれた第6章は、小説を読んでいるのかのような錯覚を覚えるほどに活き活きとした希望が書かれていて、不覚にも感動すら覚えてしまった。


ちなみに香港で買ったのもの、帰ってきてAmazonの価格を見て、Amazonの方が安くて軽く凹みました。。。
ブラック企業という言葉は、かなり市民権を得たことばだろう。
映画になったりもしていたようだし。
効果が無いのがわかってる化粧品売ったり、債権の回収するのに目玉売れって言ったり、まぁそんなとこでしょう。


で、今日ニュースを読んでいたら、草食系ブラック企業という言葉に出くわした。
ニュースの定義は以下のような。


草食系ブラック職場
待遇は決していいといえないが、やること自体はラク。しかしながらこうした仕事を続けていくうちに、人生において大切な時間や将来性を少しずつ奪われてしまう。キャリアアップにつながらない業務を強いられるなど、下請け会社勤務のビジネスマンによくあるケース。


う~ん。IT系の企業には非常に多いような気がする。広い意味ではうちの会社も入るかも。

ただ、IT業界に関していうと業界構造にも大きく依存をしているのでは。
ゼネコンとも対比されるIT業界の構造を考えると、多重下請けになればなるほど利が抜かれ、こうした草食系ブラック職場のような状態になっていってしまう。
むしろ、IT業界全体がそういった構造に依存してしまっている以上は、こういった職場はなくならないだろなぁ。
運用や、保守を請け負う企業が無きゃ、ITシステムがまわないし。
結局この辺り議論は、ワークライフバランスの話に落ち着いてしまうのかもしれないが。


ちなみに、この記事では草食系ブラック企業の他に、
・肉食系ブラック職場
・グレーカラー職場
をあげていた。

私が読む限りでは、これら全ての民間はこれらの3つにどれかに分類されるものだと感じる。
まさに、この記事で不満だった点は、分類分けがどの程度あるのか示されていない点である。この記事は、キャリアコンサルのインタビューに基づいて書かれている。
つまり、記事を読んだ人を転職の方向へ持っていくために敢えて草食系ブラック職場という言葉を使っているのではと勘ぐってしまっている。

続き記事みたいなので、次回の記事を楽しみにしてます。
記事:http://careerzine.jp/article/detail/1277

日本人へ リーダー篇 (文春新書)/塩野 七生
¥893
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ローマ人の物語 の塩野七生さんのエッセイ集である。
「リーダー篇」と「国家と歴史篇」の2集が発刊されている。ローマ人の物語は、確か私が中学生のころに発刊を開始された歴史小説で、2006年についに完結となった。ローマのことをここまで書ききった作家は今後出てこないとも言われている。
ただ、あまりの重厚な冊数(15冊)に興味を持ちながらも、しり込みをしていた作品である。
いつかまとまった時間が出来たら読もうと思っている。


著者は、イタリアに在住し、イタリアで大著を書かれた。
日本とイタリアという物理的な距離だけでなく、ローマ自体の物語を書くという歴史的な視軸の持ち主である。
エッセイの中では、歴代ローマ皇帝に日本の国務大臣を任せるとしたらといった興味ある論評あり、日本の政治に対する提言ありととても読ませる内容。
特に、一般日本人ビジネスマンとは全く異なる視座の持ち主だけに、普段気付かないような点にもきづかさせられる。


著者の主張の中で、最も興味があったのは短期政権に対する警告である。
ご存知の通り、現代日本の政権は短期政権が続いている。
ローマ時代も五賢帝(世界史勉強してた高校生以来に言葉にしたなぁ。。。)時代の安定期、政権は長期安定政権を保ってきた。その後ローマが衰退に近づくにつれ、皇帝の任期はどんどんと短くなり、平均で1年で交代するという短期政権時代が続いた。


塩野氏は、政治は結果が出るまで時間がかかるものなのだから、結果が出るまで長期で政権を続ける必要がある指摘している。(さらには大連立まで言及している。)


私もそうなのだが、日本人は最近新しいものが出てくる状態に慣らされすぎているのではないだろうか。
雑誌や、ネットのコンテンツ、コンビニの商品、政治家。。。
目新しいものに変化を求める気持ちはよくわかるが、本来時間がかかるものに短期で結果を求めるのであればそれないの枠組みを容認するだけの意識が必要なのではないかと感じさせられた。

第5回目となるPRE_MBA勉強会のお知らせです。

やたらに暑い日が続いてますね。私は、異常に汗をかく体質らしく、汗で溺れ死にそうです。
暑いですが、勉強会は今月も行います!

今回のテーマは、「事業ポートフォリオ」を考えています。
元々、学部の頃に経営学を勉強しようと思ったきっかけが事業の寿命ということに気付いたことでした。
寿命がある以上、企業はつねに事業にポートフォリオを意識していく必要があります。
以前勉強会で少し話をした、ライフサイクルマネジメントにも関連してきます。

★★ここでクイズです。日本企業の過去100年間の売上高ランキングに100年間乗っている会社があります。
★★若干調べたランキングが古いので今はのってないかも知れませんが。。。
★★その企業はどこでしょうか?勉強会当日に答えを発表します。

学会発表用の論文が大分やばい感じに煙が出てきましたが、、、、
また、今月もよろしくお願いします。

日時:8月21日(土) 18時30分から
場所:錦糸町か秋葉原の会議室
料金:据え置き1500円(学生は500円)

★以前に勉強会に参加された方は、メールにてお知らせいたします!


元マイクロソフト日本支社長であった成毛眞さん の新刊を読んだ。
成毛さん は、中央大学の先輩にあたる方で学生の頃に一度講演会を覗いたことがあった。
成毛さん の本は既に一度、紹介させてもらったが、多分私が知る限りでは日本の経営者の中で最も本を読まれている方ではないだろうか。読まれている本の内容も、非常にバラエティに富み、著者の教養を窺い知ることが出来る。


本書の中で、変化の時代には理科系の論理的な思考が重要と指摘している。変化に対しては仮説と検証が、必要となるからだ。これからどのような変化が来るかを予測し、その予測に基づく準備をするためである。


特に印象的であったのは、仮説を立てることに対して「勇気」という表現を使っている点である。
周りと異なった仮設をたて、それに基づいて行動するということは、自分が全ての責任を引き受けるという勇気に基づく行動なのだと気付かせてもらった。
日本社会においては、他と異なった仮設を立てるということをあまり許容しない。
特に、前例主義に固まった法曹や行政の世界などでは、新たな仮説を立てることすらできないのではないだろうか。


最近、あるビジネスマンと話をした。彼の言い分は、会社を大きくすることが自分の今の目標であると。(ちなみに彼は平社員。)
彼の会社に対する責任感はすごいと思ったが、業界や世の中といったものに対する視点があまりに会社という軸だけで話をしていることに不安を感じた。
成毛さんの言葉を借りれば、会社が建てた仮説を必死に実現しようとしている姿なのだろう。会社が建てた仮説が間違っていたときに、彼のがんばりに対して誰も責任を取ってはくれないというのに。


これからの会社と個人の関係は、それぞれの仮説に基づくより緊張感のある関係になっていくことを感じる。


この本が最新刊。巻末の推薦図書を立ち読みするだけでも価値がある本。
実践! 多読術 本は「組み合わせ」で読みこなせ (角川oneテーマ21)/成毛 眞
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