ときおり、夜、こうしてぽつねんとひとりいると、なんというか、そのなんともいえない真空空間に入り込んだみたいで、ほんの少しだけ途方にくれそうになる。ひとりでいることそのものが、さびしいとはあまり感じないタイプだったので、自分でもいささか不思議な感じがする。いや、たぶん、壮絶な戦場から、あまりに唐突につかの間解放された落差への、戸惑いなんだと思うけれど。そして、またやってくる日々への、いささかな不安と安堵と。これがいつまでも続いてもらっちゃ困るという感覚と、それと同じくらいいまはこの時間のことしかとても考えられずにいる自分への、もどかしさといとしさとかなしさと、かけがえのなさと。たぶん、あまりに強く自分自身や家族と濃密に向き合いすぎていることへの、無意識のブレーキとアクセルの葛藤だろうか。いま、このときはほんとうにいましかないんだという、せつじつかんがあまりに強く感じないでいられない毎日で。我ながら、ほんとに息抜きが苦手だとおもいます。若さは、知らず知らずにもさいわいにもかなり自分中心で残
酷にもなれるけど、若者でも老年でもない時期というのは、思慮や情緒や想いや、そんないろいろにたくさん引っ張られて、なんというか、もやもや~っとして、わがままがうまく言えなくなってしまう。たぶん、それはそれでいいのだろうなって。なんとか、自分に言い聞かせているというか…。と、つまりはかなりしりめつれつ。嗚呼、も少しクールに冷淡になれたらいいんだろな。ふ~。やっぱり、ちょいと疲れてるんだろうな。さぼるときは徹底してそうできるのに、できないときはこれまた徹底して、不器用で…。なんだかな。いきるってたいへんですね。たのしいことをおもうときは、どんなに残り時間があっても充分じゃないっておもうのにね。しんどいときは、あまりのながさに気が遠くなったりして…。もともと、人生に無駄ではないものなどないんだよって、おもえたら肩の力抜いて飄々といられるのに。なかなかこれがむずかしいんだな。むろん、そのこととこころの芯をたいせつにするってことはきょうごうしないから、たいせつなものはまもりつづけないといけません。
そのことを、いつもかくにんしあえることって、とてもおおきくてかけがえのないありがたきことなのだろうな。と、あらためておもっています。

ふ~。マラソンですね。そうそう、なにがなんでも勝つ試合、勝たねばならない試合よりも、決して負けない試合、どんなときでもあきらめない試合ってのは、見ていてほんとに魅力的で、かっこいいなぁ~っておもいましたね。
(またしても、愚痴めいた独白になってしまいました。)