えっと。「コードはない。プラグの抜き方は知っている」。だったかなぁ。いえね。このごろ、お気に入りの通学路に使っている通りの、出口をでて見上げたところにある、そのコピーを思い出しました。確か、カードの広告で、白いギターの絵がついている。たぶん、オフセットはたいせつに、っていう意味なんですかね。「スープのことばかり考えて暮らすうち、世の中は音もなく秒針を進ませ、歯ブラシをくわえた自分は、いつのまにか洗面台の奥で歳をとっていた。」「知らないあいだにたくさんの時間が流れてしまった――ような気がする。」「ときどき、自分が正しい時間の流れから切り離されている――ような気がする。」これは、たまたまいま読んでいる小説のなかの一節ですが。偶然なのか、あるいは何かのお告げだったのか、これを読み始めた頃から、まさにこの本に書かれているようなことを、じっくりと考えさせられる出来事が次々と起こって…。にんともかんとも。不思議な気分です。
夏休みや冬休みが嬉しいのは、それが期限つきであるからです。もし、ずっと続くかも…なんて、あったら、そりゃあもう、休みなんていう呑気な気分は吹き飛んじゃいます。おやおや、どうしようってね。ひとは、みな授業時間がちゃんとあるから、10分間の休み時間をあんなに集中して遊べるんです。よ~し、あれもしよう、これもしよう、あ~でもそんなに時間がないよ~、もっと休みが欲しいなぁ~ってね。きょう買った本の中にこんな一節がありました。「人間は、あすのために喜びをとっておくという、いささかみみっちい処世法を知ってもいるし、期待のうちに生きるという、やや高級みたいな複雑な楽しみも知っています。せっせと貯金して家を建てるとか、三時までおやつの時間を待つとか、~、出世のために下働きの苦労をなめるとか――、こうしたことは、即座の満足でなしに、ひきのばされた満足を求める心の結果であり、用心深い『現実原則』の結果であります。~、~。いろんな生活の悪条件に痛めつけられてきた人間は、いつのころからか、こんな世知を身につけるようになったものと思われます。~」云々と。そうなんですかね。たしかに、なるたけ、たのしみはあとにとっておくほうが、頑張る原動力になるようで、いつしか、その願いが大きければ大きいほど、いまを辛抱すればするだけ、それに見合った幸福があとにやってくるんじゃないか…、みたいな、そんな、思えばちょっと現金な自制を施すくせがついているのやもしれません。そう、受験勉強に頑張るのは、大学生になったらいっぱい遊べる!なんて、夢を描きながらするみたいに…。でも、みんなそうな気もします。ちょっと辛いのは、きっとあとにいいことが待っているから…。なんて思ったりしますからね。
それにしても。ふと思うのは、もし毎日、たとえば文章の推敲とか、誤字チェックとか、だれかの文の編集とか、そんな活字だらけの環境に居たら、とても、こんなに自由(勝手?^^;)に、伸び伸びと自分の文章を書いたりはできないですよね、ということで。青空の下で畑を耕すとか、牛さんたちに干草をあげるとか、あるいはなんでしょう、温室の花々を育てるとか、そういう環境と。毎日毎日白熱灯のしたで、じっとひとつの机でパソコンの小さな画面とにらめっこ…しながらでは。詩を書いたりはなかなかできない気もします。少しでも、散歩するとか、なにか、自分のからだを動かすことがないと…。ことばをこころに浮かべることは難しいのではないかな。紙と鉛筆だけなら、手は綺麗でいられますが、も少し、体力もつかえることがなにか、ないかしらね。あまり、悠長にのらりくらりとするほどの蓄えはないので。恰好いいことばかり言ってられませんが。ここは、知恵と運の使いどころなのでしょうか。ゴルフは、たしかに得意で、いつかのありがたい教習のお陰で、ひとのスイングを解析したり、改良のヒントを提案するのは可能なのですが。なにしろ、ひとは、ひとたびゴルフ!となるとひとが変わりますからねぇ^^;。そんな公文の先生みたいな悠長さでは、いけない気がするので、ついつい、後回しになってしまいます。技術や知恵という、目に見えないものを提供する仕事は、それも一対一の交渉で。やっぱり、気を遣います。どうも、お金に貪欲になれないんだな。たぶん、ひとつの誇りみたいなものが邪魔しているのでしょうか。そのうち考え疲れて、詩人のひとは、いったいどんな暮らし方をしているのでしょう?なんて、ことに頭を休憩させてしまいます。それでも、おんなの信念とやらは、地震カミナリその他では動くものではありませんから、まぁ、そのへんのことは心配御無用であるのですけれど。さしあたっての安全な働き口ですねぇ。まぁ、なんとかあれば拾う神あり~、とも言いますから、なんとかなるでしょう。健康なら、ひとはなんとかなるものですし。^^;。(わたしのいけないところは、縛られない状態に、ついついこころを和らげてしまう、くせがある、とこなのでしょうか。。)