不器用なのでうまくはいえないのだけれど。いや、それでもおんなは自由な生き物なのかもしれない。なにしろ、あまりあとさき考えずに、思ったことをすぐに言葉にしてしまえる。無責任といえば無責任、直感的といえば直感的。ときに、男のひとが漠然とおもっていることを、威勢良く、ゆってみれば、身も蓋もないくらいに気持ちよくズバッと言い切ってしまえたりする気風を知らぬ間にもててしまったりしているのかもしれない。前置きが長くなった。でも、やっぱり男のひとが、熟考を重ねて、ときおり、まるで氷山の一角に過ぎないとでもいうように、ぽつりともらすそのひとことの重さや、知恵の深さにはとてもかなわないと、おんなはいつもひそかに脱帽している。のだけど、なかなか正直には言わないので、その尊敬、感謝は充分に伝わらないのかな、そう思うと申し訳ない。と、ここまで書いてもまだ、前置きなのだが。ともあれ、かたじけない。男のひとには、いろんな嗜み、遊び、楽しみ、愉しみ、あるいは戯れ、あるいは没頭、あるいは集中、あるいは趣向、ともかく数
え切れないくらいにたくさんの遊び、味わいがあるけれど、たぶん、きっと、そのかわり、おんなには、一生かけてたった一人の世界中でいちばん素敵なひとを愛する、そのとっておきのしあわせがあるから、それできっとおあいこ、おなじ、なのかもね。想いながら、ふとそうおもった。選ぶなんて言い方はとてもおこがましいけれど、やっぱりたったひとりを選ぶというのはまぎれもなくおんなの特権であり、素晴らしさなのではなかろうか。こんなこと、とても女同士では決して話したりはしないけれど、きっとわかっているひとはわかっている。そんな気がする。出会えて初めて、無論そういうことに気づけるわけで、目が覚めるわけで、それまではいかにつまらぬことにあくせくしていたかに愕然とするわけで、きっと気づけぬまま一生を終えちゃうひともいるわけで。かとおもえば、女房はわたしの人生の道しるべ、と、老いて伴侶にいってもらえる美しい方もいるわけで。なんとも、人生って奥深い。蛇足だけれど、白洲正子さんが、50歳でそれまで続けたお能を、「これは男のひ
とのするもん」そういってすっぱり辞めたみたいに、50になったらゴルフをやめようかな。あ~でも、70歳でも草野球を続けているおばあさん素敵だったなぁ。まだまだ不惑には程遠いただのおばさんでして。たまたま会った大先輩の方に、「女のひとにしか書けない視点がありますからねぇ」。記者は女の子のする職業ではないでしょうとの私の言を受けてのその言葉に、いささか揺さぶられたのでした。いやぁ、記者でなくても、書くことはできますからね。そう負け惜しみをちょっぴり思った秋のはかない午後なのでした。(乱筆をお許しください)。
え切れないくらいにたくさんの遊び、味わいがあるけれど、たぶん、きっと、そのかわり、おんなには、一生かけてたった一人の世界中でいちばん素敵なひとを愛する、そのとっておきのしあわせがあるから、それできっとおあいこ、おなじ、なのかもね。想いながら、ふとそうおもった。選ぶなんて言い方はとてもおこがましいけれど、やっぱりたったひとりを選ぶというのはまぎれもなくおんなの特権であり、素晴らしさなのではなかろうか。こんなこと、とても女同士では決して話したりはしないけれど、きっとわかっているひとはわかっている。そんな気がする。出会えて初めて、無論そういうことに気づけるわけで、目が覚めるわけで、それまではいかにつまらぬことにあくせくしていたかに愕然とするわけで、きっと気づけぬまま一生を終えちゃうひともいるわけで。かとおもえば、女房はわたしの人生の道しるべ、と、老いて伴侶にいってもらえる美しい方もいるわけで。なんとも、人生って奥深い。蛇足だけれど、白洲正子さんが、50歳でそれまで続けたお能を、「これは男のひ
とのするもん」そういってすっぱり辞めたみたいに、50になったらゴルフをやめようかな。あ~でも、70歳でも草野球を続けているおばあさん素敵だったなぁ。まだまだ不惑には程遠いただのおばさんでして。たまたま会った大先輩の方に、「女のひとにしか書けない視点がありますからねぇ」。記者は女の子のする職業ではないでしょうとの私の言を受けてのその言葉に、いささか揺さぶられたのでした。いやぁ、記者でなくても、書くことはできますからね。そう負け惜しみをちょっぴり思った秋のはかない午後なのでした。(乱筆をお許しください)。