しあわせは、どこに?思わず、そんなことを考えている自分にハッとする。それは、ほかのどこでもない、みなそれぞれのこころのなか。なのに、ついつい、そんな思いにとらわれる。そうだ。こうしているときも、じつはとてもしあわせ。こうして、声が届けられるかもしれないと思えるだけでも、随分と救われてきた。たぶん、この場所がなかったら、いままで、頑張ってこれたかどうか。なのに、ともすると、あるのが当たり前になると、さらにもっとと甘えが出てくる。いやはや、ひとはつくづく弱虫で。そして、欲張り。駅の改札口で、身なりのいい紳士が向こうから歩いてくる。そういえば、少し感じが似ているような。嗚呼、魔法がかけられたなら…。今すぐにでも、駆け寄って抱きしめられるのに…。状況が見えないだけに、気持ちだけがやきもきしている。世の中には、通らない道理もあるんだよ。いやいや、気持ちを置き去りにしたまま、生きる価値などほかにあるの?つい、他愛も無い問答を心の中で、繰返している。ときどき、そんな気持ちを晴らすため、つかの間、あり
得ない想像でこころを遊ばす。たとえば。実にくだらないが。半年間、もーれつに働いて、そうだな、トラックの運転手とか。で、愛車をもいちど乗れるようにする。あるいは。老いてひとりになったら、そうだな、放浪の旅にでる。世界の車窓からを実際に自分の目でみる。う~ん、パリの裏通りにひっそり暮らすってのは?で、気がつく。結局、わたしが好きなのは、旅なのだろうか、って。まぁ、どうでもいいのだけれど。やっぱり、逢いたい。それ以外の、何をどう力を込めておもえるというのか。虚しい想像で、気をそらすこと自体が、それこそ虚しい。せめて、おもいのたけを、手紙に書けたら。こんな愚痴もどきの散文ではなく。もっとちゃんと。やばい。気持ちが込み上げてきて、視界が霞んできたではないか。かみさまは、嫉妬しないで、もうそろそろ許してくれないかしら。ふと、そう願わずにはいられない、きょうこのごろ…。なのです。