ぼくは、かみさまではないから、ほんとうの愛はたぶん、知らない。でも。あなたを想う愛なら、きっと神さまに負けない。そんなフレーズの詞があるけれど。愛と、いうと大袈裟に聴こえるのかも知れないけれど、でも、ほんとうの想いというのは、やっぱり多分、そんな風に感じるものなのだろうなって。わたしもおもう。つまりは、そういう感じで表現する以外、ことばでは、言い表しようのないもので。でも、目には見えなくても、目に見えるものなんかとは比べ物にならない次元で、確かに実感できるもの。とでもいったらいいのだろうか。一生かけて、それを表現したいもの。それについて、つねにおもったり、考えたりしていたいもの。余り言い過ぎると、観念的にさえ聴こえるほどに、あらゆるものを超越した存在。価値。である気がするのだ。つまりは、なにをおいても、いとおしい。素敵だとおもう。すばらしいとおもう。たいせつにしたいとおもう。きっと、そういうことをぜぇ~んぶひっくるめた想いのこと。といっても、まだ言い足りないように感じるもの。である気がするのだ。
ひとというのは、ほんとうに不思議で。ほんとは、だれにも、あらゆる可能性や、目ざめていない感覚があるような気がする。それがあるとき、そのひとに出逢ったのを境に、気が付くと、あれよあれよと、目が覚めるような驚きや、感心や、賞賛や、尊敬、そんなこんなで、自分のなかに眠っていた、感覚や、感情や、ものの見方が芽生えるのがわかる。自分が、まだまだ、成長できるということが、実感できる。そういうことをさりげなく、気づかせたり、叱ったり、契機づけをしてくれたり、そういうことも、やっぱり、ひとのちからの一部なのだろうな。そう、考えると、この広い世界のなかは、奇跡にあふれている。可能性にあふれている。愉しいことや、嬉しいことに満ち溢れている。そんな風にもおもえるのだ。そして、そういう気持ちにさせてくれるのも、また、ひとの存在であり、ひとへの想いであることに気づいて、半ば驚き、半ば、崇高で神妙な気分にも浸るような、そんな感覚が訪れることがある。
世界中に勇気と感動をくれた、あの59歳の素敵な紳士の話をしませう。こまかな結果論は抜きにして。ひとこと。なにが凄い、なにが素晴らしい、なにが素敵といって、そのスタイル。どんなときも、どんなに強風が吹き荒れていても、少なくとも、同じ温度、同じリズムを貫いていること。その美しさたるや。ひとは、年齢では決して老いないということを、彼が見事に証明してくれた。そんな気がして。ほんとうに、観てるだけで涙が出てきそうだった。なんて、素敵な紳士なのでしょう。ほんとうに、世界中の男性には、是非見習ってもらいたいですねぇ。そう思わずにはいられない。そんなスタイルだった。もちろん、内面の苦悩はあったに違いない。それらをすべてわかったうえでの、そのスタイル。だからこその。その結果だったのだろう。そんな風に思えるのだが。とにかく、素晴らしかった。(この、睡魔に勝てないわたしが、18番までは、どうしても目をつむる気にはなれなかったのだから…。)
たとえば。本当の思いつきでしかないけれど。奥のバンカーに入ったとする。ピン方向にライは下がり、砂はカチカチ。さて、どうしますか。もちろん、アゴが低いならパターが最もリスクが少ない。今はそういうことはなし。5ミリでも、1ミリでもなく、3ミリきっかりに砂を削ることができたら、ピンに寄る。もしくは、少なくともグリーンには残る。でも、それは、10回やって1回あるかないかの技術力とする。さて。寄せるためには、2打計画。わざと、アゴに当たるように、しかも足跡などには入らぬように打って、2回目でピンに寄せるか。あるいは、わざとではないが、ホームラン覚悟で打って、想定どおり、花道に戻ってアプローチし直すか。もちろん、正解はない。言いたいのは、その場面で、(なにひとつ覚悟もしないで、お願い出て~ではなくて)ちゃんとそこまで考えているか。つまりは、(一見の)失敗は失敗でも、どちらをとるのか、どちらに腹を括るのか。結果はどうあれ。つまりは、スタイルというのは、そういうことをきちんと考えてものごとに当たれるか。あるいは、その決断と覚悟があるのか、ないのか。結果だけを見ていれば、決してみえてくることのない、そのプロセスこそが、きっと、あらゆることへのスタートラインでもあり、もっとも大切な矜持だったりするのではないか。生意気だけど。ふと、スタイルについて、考えながら、そんなことを思い浮かべてみたりした。(ちなみに、わたしなら、パターで寄せるぐらいならゴルフはやんない。そう考えちゃうおてんばだから。きっと、10回に一回に賭けたあとで、手前のバンカーもしくはラフから、次また一発で入れようと頑張っちゃうでしょうねぇ。こういうのを、緻密さと、妥協性に欠けると、世間では、たぶん、いうのでしょう。ともあれ。せっかくならたくさん挑戦できるほうが嬉しいじゃない?でも、言い忘れたけど、そこでも大事なのは、スコアでなくてあくまでマナー。どんなに挑戦したくても、後ろがつかえて待たせていたら、もちろん、時間優先。やりたいことは次にまわす。それがスタイル。そんな気がする。)もちろん、これはゴルフの話^^:。