を浴びながら、夜半の縁側でひとり、庭の虫たちの声に耳をすませる。再びの静寂。いちにち遅れの満月を見られた喜びと。ともすると、しばしふたをしていたつもりの、想いがあふれそうになくる。月を見ると余計に、逢いたい気持ちがこみあげてくるのはなぜだろう。初秋の月の風情のせいだろうか。うまくことばがでてこないのがもどかしい。ともあれ、月夜はひとをより感傷的にしてしまう。みたい。