一時帰宅。待っていたかのような、恵みの雨。かわいた大地が、いやほかのすべてが、一気に潤っていく。いわにしみいる、ならぬむねにしみいる、雨のやさしさがしみいる、そんな感じ。そして、汗の滴らない時間のなんとありがたきこと。それだけでも、ものすごく嬉しい。外をみやると、青い稲穂が少しずつこうべをたれはじめている、早稲の田も、待望の天からのしずくできらきら光っている。

さて。気がつけば、熱戦ももうすぐ終盤。たくさんの悲喜の場面を目にした。ここ一番の勝負どころで我慢できたか、出来た方が最後に笑顔をつかめる、無垢な青年たちのもうひとつの熱い舞台を、みながらふとそんな気がした。圧倒的な主戦がいない分、結果はほぼ実力通り、ここまで番狂わせのカードのない戦いも珍しい気がするのだが…。それに、“管理~”の弱点も見えた。決して悪口ではないが、いつも強豪と言われるチームで登場するのに、選手ひとりひとりの個性が見えてこない、いつも皆同じ顔にさえ見える、そんなところがある。集団なのだから、といわれたらそれまでだが、若さのハツラツさが少ない、ミスすると指導者の顔色を窺う選手たち…。同じ強豪でも、かたや多くの一流プロを輩出しているところと、いささか少ない気のするところと…。“勝利至上~”。行き過ぎると何よりたいせつな“大好きな気持ちが、どこかにいってしまうのではないだろうか。そのチームを見る度に、選手たちが少し気の毒に思える。まだまだこれからの若者のこころの炎。それを燃やし
続けられる指導者にであえた者は、だから、ほんとうにしあわせだ。そう、あの聖火のように、どんなに雨が降っても決して消えない炎、消えない気持ち。

さてさて。UかKか、TかYか。個人的には、Uの圧巻の走力を称えたいけれど。でも、勝ちへの執念が少し見えづらいような、それともそんなクールさが、最近の若者の持ち味なのだろうか。とまあ、久々の休息日に、ホッと息つき、ついついつまらぬ饒舌に陥ってしまったオバサンのたわごとに、なってしまったのですけれど。。