あのう。あなた三昧といううたがありまして。歌詞はこんな具合。「お仕事大変でしょうけど無理しすぎないでね/~/時々ゆっくりしてますか ちゃんとごはんたべてますか/少し淋しいけれどわたしは元気でいます/~~/たまにはお母さんにも電話をしてあげてますか/かっこつけて飲みすぎたりしていては駄目よ/~~~~」と続き、そしてあなた三昧でずっといられたら幸せすぎてしんでしまうわ、4日くらいならかろうじて生きていられるかしら~という詞があって、「頑張りすぎないでね 何もいらないから/あなたが元気でいたなら 何もいらないから」のリフレインと続く。はじめて、その曲のその詞を聴いた20代のころ、「ほんなあほな、そんな感覚ってあるやろか。なんぼなんでもおおげさとちゃうかなぁ~」って、おもったものだったけれど。。。
ところで。たぶん、生きていたら、ほんとはいろいろな危険やリスクとは隣りあわせでいるものなのだろうけれど。だからといって、闇雲に心配したり、危惧したりすることはいけないし、でも、悪いことはなるべく口にしないほうが、起こりにくい気もするから、起こって欲しくないことは決して口にも文字にもすまいと、なかば勝手な願掛けみたいな気持でいることは、よくある。たとえば。アメリカ合宿に発ってちょうど2週間目にあの、きゅうてんいちいちがあった。故郷を離れて、ちょうど22ヶ月目にあの、大きな地震があった。もし、願書を出す前夜の胸騒ぎで、提出先を第二から第一希望のそこに変えていなかったら……。考え過ぎかもしれないが。でもひとはいくつもの偶然に助けられて、生きている。そんな気もする。だから、こんども2のつく月にはとても気をつけていたけど!?、やっぱり杞憂だったみたい。もっとも、ふるさとは少し揺れたけど…。ともあれ。天災なら、まだ納得できる。人災だけは。どうか、無事に何事もなく、すみますように。切に願っている。心から。
さて。あかるいはなし。浪人中のころ、気持が疲れそうになったら、よく、ずっーと先のほうを見るようにしてた。大学生になったらやってみたいことリスト、なんかを書いたりして…。たとえば。動物病院でオペの助手なんかしてみたいな、とか、北海道か四国を自転車で旅するってのはどうだろう、とか、う~ん、甲子園のボールボーイ!?ってなれるかなぁ、とか、本屋さんでアルバイトしたら本がたくさん読めるかな、とか、いや、まちの自転車やサンに勤めたら、パンクくらい自分で直せるようになるかな、とか、そうだ、あの番組に手紙を書いて、アメリカで野球がしたい!って出してみよう、とか、などなど…。結局、いちばん可能性の少なそうにみえた、さいしょとさいごのが実現してしまうのだから、人生っておもしろい。むろん、旅の夢の方は、おばあさんになったらしてみようかな、エンジン付きになっちゃうかもしれないけど、ってこっそりおもっていたりもするのだが…。
ちなみに、表題は白粉花(おしろいばな)のこと。まだ、日も高い夏の午後に咲く、濃いピンクや黄色のはっきりした色合いの花なのだそうで。あっけらかんとした明るいイメージでしょうか。夕とつくと、なんとなく、艶っぽい風情をおもいたくなるものですが。。ときに。ぐうぜん、見上げた空に、海をバックにひろがる空に、まるで、天狗さんのお鼻か、勝者のいちばん!をあらわすゆびのかたちのように、にょきっとつきでた入道雲があったとしたら。なんとなくだけど、雲さんにも励まされているようで、ちょっぴりうれしい、そんな気分に包まれる。綿菓子をうすくはいで並べたような雲が、やわらかく暮れていくそらで、徐々に染まっていくようすは、この季節ならでこそ。自然は、そこらじゅうに、いろんなやさしいメッセージを並べてくれているんだ。やっぱり、直にふれられるのは、このうえなく、うれしい。