「ありがとう。めぐり合ってくれて…」でした。肝心の台詞を間違えてしまった。同じ意味でも、語順で、語感で、随分ちがう。ちなみに、つづきはこうつづく。「ありがとう。元気でいてくれて…。ありがとう。支えていてくれて…。ありがとう。愛してくれて…」
素敵な文章にであった。どこも省略のしようがないので、頑張って全文書きます。「やさしさは、やさしさであって、やさしい心だけではなく、またやさしい体だけでもない。心と体とを貫くやさしさがある。それはひとつの宇宙的な感覚である。私たちをとり巻く宇宙の無関心と冷さ。だがもし私たちがそれに屈服してしまうとしたら、それは私たち自身がその無関心と冷さそのものになるからである。/人のやさしさとは、単なる思いやりだけを意味するのではない。それは心理的なものであるより先に、存在的なものなのだ。人と人を超えたものとをむすぶ流れの中に、真のやさしさはひそんでいる。それ故やさしさは、むしろ人自身のそれと気づかぬ所にあるのだ。ほんの小さな身ぶり、かすかな眼差、一寸した言葉つきにも、やさしさはかくれている。無意識のうちに、私たちはそれによって慰められているのだ。/例えば、夫にとって、妻の上機嫌ほど慰めになるものはないのである。日常の下らない冗談は、ひとつの思想におとらず人を生かす支えになる。夫はその中の女の生命のやさしさに、知らず知らずのうちに力づけられている。冗談でなくともいい。女の体の動きを見ているだけでも、男はそのやさしさに動かされているのだ。その時男が好色な目つきをしたとしても、女はそれを許してやらねばならない。」 (そうなんですか?)谷川俊太郎さんの、「愛をめぐるメモ」という一節の中で見つけた。
それから、先の詩のさきにはこんな感じ。「ひとりきりじゃないよって、君の笑顔が孤独から僕を救い出してくれた。~。もしも、生まれたいみがあるというなら、きっと誰かを支えるため生まれてきた。もっとつよく、もっとやさしくなりたい。~。ゆめの高さ、愛の広さにはじめてきづいたときに、ひとはこころで生きるということにはじめて感謝をささげた。~」