近所の、最近見つけた、ちょっと気になる蕎麦屋の前で、ふと見上げると、まるで大きな暖簾のように、今にも満開の枝垂れ桜が咲いている。今年はもう、見ることもないかなと思っていた桜を、思いがけず目に出来て、ちょっと感慨。我が家のひな祭りは、決まって一ヶ月遅れの4月3日となっていた。ひとつには、春休みと言うこともあるのだけれど、それよりも、消費税のまだなかったそのころ、3月15日が過ぎるまでは、家で仕事をする父が多忙を極める(狭い家だから友達を呼べない)というのが主な理由だった。それに、雪国だったせいもあって、3月より4月の方が格段に雪も少なく、蔵から重い箱を運ぶのも確かに楽だった。ともあれ、そんなわけで、我が家のひな祭りは、桃ではなく、桜の季節だった。(同時に、選抜が佳境を迎える季節でもあったけど。)。
思いがけずできた休日を、ただひたすら晴読雨読ときどき映画鑑賞の、贅沢な過ごし方をしてしまった。南へ向かい、菜の花畑を、あるいは水仙を、はたまた、北へ向かって燈台のある町をふらりとローカル線で訪ねてみるのも一興かな、と思ってみたりもしたのだが、結局、半径一里にも満たない暮らしになってしまった。ほんとうに、ただ戯れに、気慰めに、日ぐらし硯にむかひて~ではないけれど、心に浮かんだあれこれを、とりとめもなく、時に高慢に、時に偏見に満ちて書き連ねてきただけなのだけど。なかなか、書けないときには親しい人の顔を思い浮かべて、話したいことを綴る気持ちで。でも、書きながら、一番慰められたのは、恐らく自分自身かもしれない、とそう感じてもいる。時に、わけのわからぬ拙い文章に根気よくお付き合いいただきほんとうに感謝です。そして、ゴルフがくれた縁にも心から感謝している。これまでも、そしてこれからも。
ところで。ゴルフを漢字で書くとどうなるのだろう?例えば、あの蹴球とか排球とかいうように。音だけとれば、呉か吾だろうか。いや意味的にも「悟」が一番的確か?でも、意味だけなら、礼節の「礼」、あるいは、紳士の「紳」、それとも、意味深長の「深」かしら。なにはともあれ、Have a nice Golf, and Have a nice life. では、また。