「感じる言葉」という本を見つけた。なにげなく手に取ったその本を開いて、読んでみると、素敵な言葉が次から次へとでてきて、もうとてももとの場所には戻せなくなってしまった。「女をつむぎ 男をほどく ことばの魔力  」というその帯の〈サブ)タイトルからしてもう、こころの半分は奪われてしまったくらい。星の降る夜、そぞろ歩き、鷹揚、孤高感、愛しさ、優雅さ、たおやか、芳醇、などなど。情緒をほぐし、癒してくれることばの魅力をさらに教えられた気がして、とにかく嬉しい。で、その素敵な著者の言葉を借りると、男性脳の得意な俯瞰する視点に対して、女性脳は絶えず目の前のことに一喜一憂してしまうのだとか。なるほど、確かに。楽しい会話や安らかな時間や空間が共有できたら、嬉しく満足なのは、同じなのだけれど、もしも、それがデートなら、さらに出てくる料理の一皿一皿が口にあい、美味しくあってほしいのが、女性脳なのだ。つまりは、欲張りなのだ。うん、なるほど。


してみると、ハガキというものを最初に考えたのは、きっと女性ではないかしら。ふとそんな気がした。ずっと、先を見据え、まっすぐで揺るがない男性脳には、真実を創り上げるのに、ことばは必要以上にいらない(らしい)。で、そうとは、わかっていても、どうでもいいこと、たわいのないことでも、とにかくなんでもいいから、ときどき言葉が欲しくなるのが、女性脳なのだ(とあった)。はい、確かに。


そして、著者はこうも言っていたっけ。大好きな人に絶対しない二つの質問があって、それは、「昨日何してた?」と「明日はどうするの?」(これは、深い名言、格言にすべきだと思った。反省も少ししたけど。。)逢っている時間だけを上手に繋げて、いつでも機嫌の良い女でいられたら、どんなにいいかしら(と)。結んでいた。(もっとも、願っていると付け加えられていて、願うということは、なかなか実現できないことだけど、とあったのだけど。。。)そう、わたしがいつも思い感じていたかっこよさは、これなのよ、と拍手喝さいしたい気持ちになったほど。かほり、風味、味、そのどれもがピッタリくるコーヒーブレンドが見つかると、とても嬉しくなるのと同じに、こころの中に眠っていた気持ちや想いを、きれいな言葉であらわしてくれる文章に出会うと、とてもしあわせな思いにひたることができる。それも、短く、端的なことばで。