かつてこんなタイトルのドラマがあった。確か、まだ都庁から東京駅が臨めた頃だったっけ。たぶん、実際にモデルになった師匠がいたのだろう。昔気質の頑固で、気の短い師匠と、そこに弟子入りした、不器用だけど一途な若者のかけあいがとっても面白かった。三つ目だとか、真打ちだとか、いうのを知ったのもこれでだったっけ。そう、江戸古典落語が舞台のお話。粋な江戸っ子の、頑固だけどほんとはとっても温かい人情や、気風のよさ、はたまた泣けるほどにやせ我慢しても守ろうとするこだわりなんかが、妙に印象的だったのを覚えている。もっとも、これで主役を務めた俳優さんは、今では押しも押されぬハリウッド俳優となっているけれど。。。いったい、あの味のある演技をしていたのは、何歳の時だったのだろうと、思うとさらにもうひとつ感心してしてまうのだけど。。。
便利やスピードばかりの優先させることが、当たり前になってしまっている今の時代に、忘れ去られようとしている大切な何かを教えてくれる機会がどんどん少なくなって気がして。とりわけ、古いもの、頑固なものになぜか惹かれる性分のせいで、余計にノスタルジーなのかもしれないけれど。。。でも、携帯だ、カーナビだと機械に頼りすぎてるうちに、もっと大事な「勘」を使う(鍛える)機会が、どんどんなくなっている気がして仕方ないのは、アナログ人間のたわごとなのかしら。ゴルフだって、勉強だって、語学だって、勘があるから上達もするし、面白くもなるのに。。。もちろん、勘だけを頼りに、ゴルフやドライブに興じていると、ときどきとんでもない失敗をすることになるけれど、間違えるから初めて気づける千載一遇のチャンスがあったりもするのだ、と間違いの功名をどこかで期待しているわたしは、ちょっとのんびりすぎるのかしら。。。
そういえば、なんでもご当地検定がはやっているとか。かつて、住んでた懐かしい町や、自分のふるさと城下町の検定の本がずらりと並んでいるのを見つけて、ちょっと驚いた。よほど、買ってやってみようかとも思ったけれど。なんでも、すべて問題集形式なのが、(これも受験で散々苦労したトラウマなのか)いささか、気に入らず、いつも前を通ったときに、ちらちら眺めるだけにしている。でも、文庫本形式で読み物風になっていると話は別。試しに、大江戸検定4択~何とかというのを買ってみた。学術チックでなく、どーでもいいけどちょっと気になるテーマや話題がそこかしこに散りばめられていて、好奇心を刺激してくれる。歴史についてはほとんど無学なので、正解は皆無に等しいけれど。粋な江戸っ子の心模様(心意気)までが、少し垣間見える気がして少し嬉しい。それから、ちょっと面白い発見が。あの、忠犬ハチ公は、名だたる文豪や歌舞伎役者、政治家なども眠る同じ墓地にお墓があると知った時(へぇ~と思ったっけ)。これも、江戸っ子の優しさ(懐の深さ)の所以?かしら。