ある日の夜9時を過ぎると電車の本数がすくなるなりますが、
酒を飲んだ帰りのお客さんなどで電車は混雑していました。
私の1メートル位前には深酔いした中年男性。
案の定、電車の揺れとともに大きく体が揺さぶられて、
周りの人は迷惑顔
私も迷惑顔の一人。
私は最近、孔子の論語の解説本を読んでいます。
電車が大きく揺られた時、中年男性は相当大きく揺られました。
周りのお客さんは、中年男性をよけました。迷惑そうな顔をしながら・・。
でも男性の近くにたっていた、男性の学生さん、社会人一年目のような女性は
違いました。揺られている中年男性の肩や腰を支えて「大丈夫ですか?」
との言葉が聞こえました。
私はハッとしたのです。なんて私は恥ずかしい振る舞いをしてしまったの
だろうと。
男性の学生さんと女性の姿は、思いやりという言葉にふさわしい振る舞いでした。
感動したのです。
でも中々このような振る舞いはできないものです。
ちょうどその時、孔子の解説本は、このページを開いていたのです。

「徳は孤ならず。必ず隣有り」

偶然だったのでしょうか。でもあまりに不思議な出来事に、私はこのことを
忘れることはないでしょう。

そしてその時の若い男女の誠意あるふるまいを忘れることはないでしょう。