愛撫を始めるとき、男性は左、女性は右になるように位置をとります。こうすると二人の陰陽の気が、うまく巡るようになるのです。 体を押しつけたり、甘い言葉を囁いたり、キスをしたりしながら呼吸を合わせ、心を一つにしていくことが大事です。 褒められて嫌がる男性はいませんから、体のいろんな部分を確かめながら、褒めてあげましょう。お互いにそうすることで笑顔が生まれ、心は彼に移り、彼の心も自分の中に入ってきます。 ちょっと疲れているようなら、疲れているところに手を当てて、癒やします。 男性の体に触れるときは、自分の手に愛のエネルギーを集め、男性の体にエネルギーが入っていくようにイメージします。ただ触るのではなく、心を込めて触ります。 彼の体の性エネルギーの流れを考え、促すように快感を誘っていきます。

男性のエネルギーを高めるペニスの愛撫方

たいていの男性はペニスが最も感じやすく、性器だけでオーガズムを感じていますが、複雑なオーガズムを感じる男性になるためには、ペニスに溜めた性エネルギーを全身に広げてあげることが大切です。 そうすることで射精を遅らせ、性エネルギーの全体量を増やしていくことができて、より高いオーガズムが感じられるようになるのです。 男性の性欲は熱しやすいので、前戯などなくても、ペニスへの直接の刺激を求めますが、ペニスが勃起してエネルギーが溜まったら、エネルギーが上に向かって広がることを助けます。男性のエネルギーは上に向かう性質を持っているので、ペニスから上体に広がっていくイメージです。 男性は興奮しやすい面を持っていますが、あえてゆっくりとペニスを愛撫しながら、性エネルギーを全身に広げるのがコツです。 エネルギーが全身に広がると勃起は弱くなりますが、弱くなったら、またペニスを刺激して、ということを繰り返し、エネルギーの量を増やしていきます。
性エネルギーを感じられるようになると、男性も、ペニスだけではない、より深く、複雑で多彩なオーガズムを感じることができるようになります。 ペニスへの愛撫は男性を悦ばせますが、それは射精に向かってしまうものなので、我慢できないほど激しく刺激してはいけません。男性の勃起の4段階を思い出しながら、ゆっくり愛撫します。 逆に、もっと勃起させたいときは、亀頭を口や舌で刺激するのが効果的です。亀頭は、女性のクリトリスに当たる場所で、男性の体で一番敏感なところです。 男性は視覚に敏感なので、ペニスを愛撫するときは、あなたの顔や体のラインが彼からよく見えるようにしてあげると、より興奮が高まります。 また、男性が仰向けに寝ていると、血液が背中に回ってしまうので、ペニスを触っていても勃起しないことがありますが、感じていないわけではありません。 受け身だと勃起できないという男性もいますが、そんなタイプの場合、彼に主導権を渡すと、またすぐに勃起を始めます。

 愛撫を始めるとき、男性は左、女性は右になるように位置をとります。こうすると二人の陰陽の気が、うまく巡るようになるのです。 体を押しつけたり、甘い言葉を囁いたり、キスをしたりしながら呼吸を合わせ、心を一つにしていくことが大事です。 褒められて嫌がる男性はいませんから、体のいろんな部分を確かめながら、褒めてあげましょう。お互いにそうすることで笑顔が生まれ、心は彼に移り、彼の心も自分の中に入ってきます。 ちょっと疲れているようなら、疲れているところに手を当てて、癒やします。 男性の体に触れるときは、自分の手に愛のエネルギーを集め、男性の体にエネルギーが入っていくようにイメージします。ただ触るのではなく、心を込めて触ります。 彼の体の性エネルギーの流れを考え、促すように快感を誘っていきます。
 男性の興奮状態は、本人も女性も、ペニスが勃起しているかどうかで判断していますが、実際には、男性の勃起にも4つの段階があります。 1.立つ 2.大きくなる 3.硬くなる

 男性の射精を止めるには、本人が骨盤底筋を絞るのが一番ですが、会陰を押すことでも効果があります。 また、睾丸を下へ引っ張ることでも、射精を止めることができます。 世の男性は射精を我慢するために、セックスとは別のことを考える人が多いのですが、それは間違いです。複雑で多彩なオーガズムを感じる男性になるには、性の感度を高め、性エネルギーをしっかり感じながら、コントロールしていくことが大事なのです。 血液や性エネルギーが性器にあると射精が起こりやすいので、性エネルギーを他の場所へ流すようにするといいでしょう。
 男性も、ワーク7の還精補脳法を覚えることが一番です。勃起した後、骨盤底筋で前立腺を絞り、性エネルギーを循環させると、脳や臓器が満たされ、同時に射精の衝動が止まります。これが、射精しないための最善の方法です。

現代の多くの男性は、射精のときの快感しか知りません。それは、現代人が射精産業に洗脳されていて、射精至上主義になっているからのような気がします。 もっとも、男性の大半は少年時代からマスターベーションを経験し、快感と射精は同時に訪れると感じてきたのでしょう。男性のオーガズムは、下半身だけの単純なものと理解している人がほとんどだと思います。 しかし、快感=射精と考えている男性は、なかなかセックスのプロセスを楽しむことができません。また、下半身だけでセックスしている男性は、性エネルギーを心臓に巡らせることができないので、セックスで愛情を感じたりすることは、難しいかもしれません。だから男性は、心と体は別だと思いがちなのです。 オーガズムとは、生理学的には、ペニスや前立腺、骨盤領域で感じる筋肉の収縮のことです。心拍数や呼吸数、血圧が上昇して、張り詰めていたものが解き放たれるときに得られるものです。それはセックスの絶頂期であり、脳が悦びを感じる瞬間です。 しかし、それは、必ずしも射精とは関係ないのです。射精は単なる反射作用に過ぎず、男性は射精しても、しなくても、オーガズムを感じることができるのです。 むしろ、射精をしないでいることにより、性エネルギーを全身に巡らせることができるので、女性のように何度もオーガズムを感じることができるようになります。男性も、五感や五臓、脳を巻き込んだ複雑で多彩なオーガズムを感じるようになる……これによって、男性も性エネルギーで心臓を満たし、セックスでも愛情を感じられるようになります。これがタオのセックスの奥義です。 また、男性は射精によって性エネルギーを失ってしまうので、あまりに射精を続けると、生命エネルギーが枯渇してしまいます。仲の良かったカップルがセックスレスになっていくのは、男性が疲れ切ってしまうためでもあるのです。 だから、男性は、接しても(セックスしても)漏らして(射精して)はいけません。また、射精を我慢することは、男性の快感になるばかりか、健康にも良いのです。中高年の男性には、ぜひ試してもらいたいものです。
 素女は健康のため、男性の年齢と射精の回数を具体的に示しています(『玉房秘訣』)。 20代の男は1日に2度。30代で精力盛んなら1日に1度。40代で強壮なら3日に1度。50代で強壮なら5日に1度で、弱い者は10日に1度。60代でも盛んなら10日に1度で、弱い者は20日に1度。70代で盛んなら30日に1度。弱い者は、射精をしてはいけません。

女性には理解しがたい射精によって、男性は快感を得ていますが、同時に激しく消耗し、精神的にも肉体的にも、傷つくことは多いのです。 そうしたことを女性は、理解する必要があるのかもしれません。 素女(中国の伝説の帝王・黄帝に房中術を教えたと伝えられる仙女)は、『玉房秘訣』(中国古代の性の指南書)の中で、元気のない黄帝にこういいました。「男の衰弱のすべては、性行為の誤りからくるのです。女は男より強い。それは水が火に勝つようなものですから、よくわきまえて行うことです。たとえば、釜や鼎で、五味(酸、苦、甘、辛、鹹=塩気)を混ぜて、こってりした肉のスープを作るようにするのです。陰陽交合の道が分かれば、五欲(目、耳、口、鼻、心に宿る欲望)の快感が得られます。このことを知らなかったら、若死にします。楽しみは得られなくなってしまいます」 火加減と水加減がうまくないと、料理は上手にできません。男女の交わりも同じで、女(水)と男(火)が調和しないと駄目なのです。火加減、水加減を間違えば、苦い思いをするだけでなく、結局、体を病んでしまうというのです。 女(陰)と男(陽)は、陰陽の法則に従い、お互いの足りないところを補い合い、助け合わなければいけません。 陽とは、天、日、火、光、男、雄。 陰とは、地、月、水、影、女、雌。 水と火は、男女の性の違いをよく表しているといわれています。 火はかっと燃えやすく、消えやすい。水は温めるのに時間がかかる。けれど、一度熱くなると、冷めるのもゆっくりしています。燃料がないと火は燃えない。水はそのままでも水で、順応性にも富んでいます。水を温めるには火が必要ですが、火を消すには水が必要なのです。 男性の性質は陽が強いため火に、女の性質は陰が多いため水にたとえられています。しかし、百パーセント男、百パーセント女という人間はいません。 男性は外面が陽、内面は陰。女性は外面が陰、内面は陽なので陽が人間、純陰は鬼(亡霊)です。 人間はどんな人間も半陰半陽であり、そのバランスはさまざまなので、男性で女性的な人もいれば、女性で男性的な人もいます。そして、持っている欲望も性格も一人一人違い、本当に千差万別です。 人間は半陰半陽だから、内丹によって陰を取り除き、純陽(仙)を目指したのです。 しかし、そのためには、男性の場合は早漏を克服して、射精をコントロールすることが必要でした。日本にも「接して漏らさず」という言葉がありますが、これもタオに由来しています。セックスしても射精しないことで、男性は、より健康になるのです。 男性が勃起や射精をコントロールできるようになったとき、初めて男女は平等になり、愛と性のバランスが保てるようになります。古代中国の男女関係は、今のわたしたちより建設的だったのかもしれません。

どんなにタフに見えたとしても、女性に比べたら男性は早漏です。 女性は本来、自分が望むだけのエクスタシーを持続させるエネルギーを持っていますが、男性は勃起を持続したりコントロールすることが難しく、射精すると簡単に消耗してしまいます。 そんなことが繰り返される恋愛の中で、男性は、女性の持っている得体の知れない性の魅力に惹きつけられる半面、畏れを抱いています。 そうした畏れを解消するため、男性はセックス以外の分野で力を発揮しようとするようです。政治や経済、学問や権力……あらゆる場面で男性が他人より優位に立ちたがったり、攻撃的になったりするのは、陽の燃えやすい性質もありますが、実は、こうした性的な弱点が原因になっているとも考えられるのです。