ここは随時自分のメモとして置いていく事にします


妊婦さんがコロナに感染すると集中治療室(ICU)への収容のリスクが高くなるというのはもはや常識になります。


2022-23になって、少しずつ感染後の影響についての報告が上がってきました。


2023年5月にThe Lancet Europeに報告された論文

出生前MRIで検出されたSARS-CoV-2亜型関連異常:前向き症例対照研究


これには妊婦が感染した際の胎児への影響についてです。

"新型コロナウイルス感染群は対照例と比較して、胎盤の形態異常が認められた。

さらに、プレ・オミクロン群の胎盤は有意に肥厚し、小葉の頻度が有意に高く、出血が認められた。

胎児発育制限は、プレ・オミクロン群の25%(n=5/20、P=0.017)で観察された。"

さらにワクチンを打ってる人達では頻度が下がるようです。


2022年にベルギーからNational Library of Medicineに報告された論文

精子の数が基準より少ない乏精子症

→感染後1か月未満では37%、感染後1~2か月では29%、感染後2か月以上では6%。

精子の動きが不良な精子無力症

→感染後1か月未満では60%、感染後1~2か月では37%、感染後2か月以上では28%。

精子の形が悪い奇形精子症はさらに高頻度。

発熱などの症状と精子の状態には関連はありませんでしたが、血液中の抗コロナウイルス抗体と精液所見には強い相関が見られた。"



2021/10


重症コロナ感染の34歳男性。

感染11週後の精液からウイルスを検出。

精子は少ないばかりか運動をしていなかった。


脳や精巣にはバリアー機能があって、

https://www.jstage.jst.go.jp/article/keitaikinou/16/2/16_62/_pdf/-char/ja

通常血流に乗って菌やウイルスが旅をしていてもそこには到達しないようになっているんですけど、そこを突破してしまう。



重症化や不妊だけでなくlong Covidという長期の後遺症もあり、治療に難渋している方もいます。
認知機能障害への関与説

自己免疫反応説

持続感染説

EBウイルスなどのウイルスの再活性化説



不安を煽るな!とか言う人もいるけど、現実逃避していて何かあって困るのは本人なんだよなぁ…と日々診療しています。

職場が変わるまでコロナ対応で幸い感染した事はないのだけど、今の感染に対して気にしない人が増えた状態で普通に過ごす方が感染リスクは高そうで(周囲の感染者も増えた)、ショボンです。


いずれにしても新規の感染症というのは長期的な影響が判明するのはここからなので、あえて感染しにいくのは本気で辞めた方が良い…


コロナの抗原検査キット、うちにも置いてあります。

厚生労働省のホームページ


こちらを参照に、お得になってた下のものを書いました。

Amazonで医薬品とか検索に入れても…研究用の医療ごっこ遊びみたいな商品が出てくるの…酷すぎる


安いやつは大抵研究用です。

あれで陰性だけどって病院来て、陽性だった人多すぎる。