みんなで書評会|【創作小説】ネット上小説を宣伝しよう!からお題を頂きました。


テーマは「使えない魔法」

本編はこちらから




「ぉうぉう、そこの小僧よぉ、何、ガンたれてコーラ飲んでんだよぉう!!ぉうぉう、おぉおお~~!!」


金髪リーゼントの中学生は、小学生の僕にいちゃもんつけてきた。
見るからにバカそうな顔つきで「おうおう」言ってる。

「いえ、がんなんかたれてません。つうか、すみません。本当にすみません」


ふっ、バカには、とりあえずあやまっとこう。


「おぅおぅ、何、コーラのんでだよおぅ。おぅ!!」

「ひぃ、すみません」


余りの迫力、じゃなくて、余りのバカ面におもわず土下座しちまったぜ。


別に怖くなんかないんだからねっ


「おぅおぅ、ガキが糖尿病をバカにすんじゃねぇ、おぅ??コーラにするなら、0カローリにしとけ。そっちの方が体にいいんだからな。おべし」


最後は、ドロップキックが飛んできて、おべしとなった。


ドロップキック、もちろん僕じゃない。


僕の土下座前に立っている変な格好の女の人。


変な格好、分かりやすくいうと魔法少女のコスプレ。


ちなみに、僕、土下座してたから、パンツ見放題。


「少年、大丈夫??」


魔法少女のお姉さんは僕に手を伸ばす。


サラサラの女の子らしい黒髪ロング、その髪に反して、気の強そうな中性的な顔立ち。


そして、やわらかくて、大きな手。


僕の胸は不意に高鳴る。


これで、魔法少女のコスプレしてなければ、最高なんだけど。


さすがに、「私は魔法少女よ」みたいな事は言わないだろうけど。


「おぅおぅ、痛かったじゃねぇか。てめぇ!!コーラづけで、おデブちゃんにしちまうぞ。おぅおぅ」


立ち上がる不良中学生。


「くっ、私のマジカルボンバーキックをくらって立ち上がるなんて」


マジカルな要素はどこにもなかった気が……


「ついに見つけたわ。悪の社団法人「コーラは0カローリ以外は飲んじゃダメ会」会長、ドン・オウオウ」


すごい社団法人だな。仕分けしろよ。


「レンホーが許しても、この魔法少女マジカル山田(仮)が許さないんだからね」

本当に魔法少女言いやがった!!!
しかも山田!!!


それでも、期待に僕は胸を膨らませた。


だって、魔法少女なんだから、魔法使うよね。魔法少女が魔法使わなかったら、ただの頭のおかしいコスプレ山田だよね。


「くらえ、マジカルアタック(←パンチ)。マジカルアンダーキック(キックロー)マジカルサンダーボルト(杖による叩き下ろし属性無)」

ただの頭のおかしい山田だった!!

マジカル全然、関係ないよ。期待して損したよ。



「おぅ??これで終わりか??」


しかも、全然効いてないよ。


「こうなったら、必殺マジカルアロー!!!」


山田さんが、距離を取って叫ぶ。


マジカルアロー、期待できるよね。マジカルアローだもんね。


ひゅん(←杖を投げた音)コトン(←ドンの頭に当たった音)ポリポリ(←気まずそうに頭をかくドン)


「何!!!マジカルアローが全然きかないなんて!!!」


きくかぁあああぁあああ!!!!!


「うおうお、今度はこっちからいくぞ!!くらえ、闇魔法ブラックシャワー」


ドンの魔法。黒い水が、お姉さんに襲いかかる。

その水の勢いは、さながら水の槍。


「なに、これ??ベタベタする。気持ち悪い」


お姉さんは、黒い水をかぶる。


「おぅおぅ、俺様のブラックシャワーを浴びると肌がとけ、肉がとけ、しまいには、骨までとけるぞ。おぅおぅ」


つうか、


「それ、コーラだよね!!コーラをプジョーてして、かけただけだよね!!魔法全然関係ないよね!!」

思わず、声に出して突っ込みを入れてしまった。


「おぅおぅ、俺の魔法のコーラにケチつけんじゃねぇ、おぅおぅ」


「ニヤリ、動揺してるわね。チャンスね。くらえ、マジカルボイス」


山田さんは、ドンに近寄り、呪文を唱えた。


「でも、その魔法のコーラ、ペ@シーネクストって書いてあるよね。普通のコーラだよね」


山田さん、素敵スマイル。僕の心拍数急上昇中。


恐るべし、マジカルボイス。
日本語に訳すと毒舌攻撃。魔法じゃないけどね。

「おぅおぅ、我が秘密を……くそおぅ、覚えてろ!!」


後ろを振り返ってダッシュで逃げるドン・オゥオゥ。


つうか、泣いてたよね。絶対、泣いてたよね。


「今日も魔法で事件を解決」


ポーズを決める山田さん。


「全然、魔法使ってないけどね」


僕、思わず突っ込み。


「ううう、少年は意地悪さんだね。そうよ、私、見習いだからさ、一つしか魔法使えないの。意地悪さんだよね。本当に……」


地面に「の」の字を書き始める山田さん。


「えっ、山田さん、魔法使えるの??見てみたい」


僕の心からの声。だって、魔法だよ。すごいじゃん。


「えっ、本当に。ちょっと待っててね。特別だよ」


と、山田さんは、マジカルアローで使った杖を拾いにいく。


「ふふふ。見ててね。マジカルライト」


山田さんが叫ぶと、杖は交互に様々な色を見せる。
って、電気っすよね。それ??杖の下の方にスイッチついてますよね。

「きれいでしょ。今は光らせる事しかできないんだけどね」


山田さんが、僕に笑顔を見せる。


「そうですね。素敵な魔法ありがとうございました」


僕は、素直にお礼を言った。


それは、確かに魔法だった。


僕は恋の魔法に落ちたのだった。



僕の初恋の人は、素敵な魔法の笑顔を使う魔法少女だ。


と、突然強風が。


山田さんの髪の毛が飛ばされていく。山田さんの本物の髪の毛、ツンツン頭の髪の毛があらわになる。


カツラ??カツラなの??
って事は山田さんって、いや、いやですよ、しかしですね。


混乱しまくりの僕。


山田さんは無言でカツラをひろいにいく。


そして、頭にカツラをセットする。


そして、僕の元に走ってくる。


「少年、今、見たことは忘れろ」


半泣き状態で、素敵スマイル(殺意120%増量)をくりだす。


「はい、忘れます」


僕も混乱状態で、やっと言葉を口にした。


僕の初恋の人、素敵な魔法の笑顔を使う、女装趣味の変態だった。


fine