昭和歌謡シリーズ

はしご酒

(歌手・藤圭子)

軽快なリズムで人々の酒場での機微を描く歌です。


人の情がひとしずく

しみて苦労を忘れ酒

昔恋しい下町の夢が花咲く錦糸町

よってらっしゃい

よってらっしゃい お兄さん





顔や姿にゃほれないが

男らしさにゃしびれちゃう

そんな女がいる亀戸に

恋をひろいにまわり道

よってらっしゃい

よってらっしゃい お兄さん




飲めば飲むほど嬉しくて

しらずしらずにはしご酒

恋は小岩とへたなしゃれ

酒の肴にほすグラス

よってらっしゃい

よってらっしゃい お兄さん




遊びじょうずな人だから

あなた仕事を押上よ

金がなくても金町は

させてあげますいい思い

よってらっしゃい

よってらっしゃい お兄さん




男まさりのママがいる

格子作りのいきな店

江戸の名残りの浅草は

木遣くずしの酒の味

よってらっしゃい

よってらっしゃい お兄さん