最近読み返している、荘司としお先生の作品です。
電子書籍の普及で、懐かしの作品も手軽に全巻読めるようになってありがたい。
この作品は、私が中学一年の時に始まり、八年間連載された人気漫画で、主人公が彼を取り巻くキャラクターと、時には一緒に、時には離れ、多くの困難に見舞われながらも自転車による日本一周をやり遂げる物語で、土地土地の人々との出会いやトラブルなどの中で、日本中に大いに見聞を広めていきます。
私も小さいときから、旅に憧れを持っていたので、時にユースホステルに泊まり、時にテントを張って野宿する少年の自転車旅は実にワクワク感を掻き立ててくれました。
少年が日本中を見聞して回る漫画はそれ以前には藤子不二雄A先生の「フータくん」があり、かなりギャグに寄っていましたが、こちらも愛読していました。
サイクル野郎にも、ギャグの要素が時々出てきましたが、概ね、一途な熱血少年の頑張りを描く内容です。
そんなサイクル野郎に、こんな説明の絵がありました。
着替えやタオルなどは今も変わりませんが、今はスマホ一台あれば代用出来る携帯品が何と多いことかと驚かされました。
即ち、カメラ、懐中電灯、時計、ラジオ、暦、地図、はがき、手帳…この作品が描かれたのはもう50年前ですから、半世紀も経つとこれ程変わるものなんですね。改めてスマホの便利さを思い知りました。
そして、この当時の若者たちの旅には欠かせないユースホステルが良く作品に出てきます。安価に泊まれるユースホステルは有難い存在でした。
今ではネットカフェなど、安く泊まる手段も大幅に増えて、旅の形も変わって来ましたね。
それに個人のプライバシーを重視する人が増えて他人と同じ部屋で寝るユースホステルは敬遠されるようになり、どんどん衰退していき、今やユースホステルを探すのに苦労するほどです。かくいう私もやっぱり、今さら固い2段ベッドのユースホステルには泊まりたくないですね。
現存するユースホステルも、個人部屋が増えていると聞きました。
尤も、雑魚寝みたいなユースホステルに泊まった学生時代も当時はそれなりに楽しくて、今では良い思い出です。