特に何も書く事ないので、2年前の記事
「キャバ嬢とホワイトデイ」
を再録します。

読んだ事のある人はスルー、初めての方は読んで
下さい。



ホワイトデイ用のお菓子を買ってくる。

さほどチョコをもらった試しのない僕だから、
もてる人のように頭を痛める事もないが、逆に
ホワイトデイはほとんどイベント性のない日だ。


しかし他の男達とは異なる形で、僕はホワイトデイ
と言う日を過ごしていた経験がある。

と言うのも、今までを振り返ってみると、僕がバレンタインで
チョコをもらえた最多記録は10個程度だった。
しかし不思議な事に、ホワイトデイにもらった最多記録は
圧倒的にバレンタインのそれを上回り、実に20個前後
お菓子をホワイトデイにもらっているのだ!!

まぁモテる男にはバレンタインの数で敵う訳がない。
しかしホワイトデイの数で僕に勝る男はそうはいないと
思う。
もちろんゲイなら話は別だが…


どーゆー事かと言うと、その時期僕はキャバ嬢
付き合っていたからだった。
キャバ嬢はバレンタインに店に訪れた客に、営業で
チョコを配りまくる。
するとホワイトデイに訪れた客はカノジョにお返しを
するのだ。
そのお返しのほとんどを僕が食べていた、と言う事
である。


ストラップマン
(僕がキャバ嬢からこづかいをもらって生活していた時期の
実体験を描いたマンガ「ストラップマン」/週刊漫画アクション)





カノジョはホワイトデイ前後の出勤の際に、どっさり
お返しのお菓子をもらって来て、何個か自分が食べたい
物をピックアップすると「残り全部あげる」と言って
僕の前に差し出した。

やはり客の寄越すホワイトデイだから、どれも
ちゃんとそれなりの物で、いわゆる『3倍返し』
みたいな現実を目の当たりにする…
何しろバレンタインチョコを買いに行く時に、
付いて行った事があるが、どの客も平等に安価な
価格帯の、同じ商品…
(ひいき目の客のは僕のいない所で買っていたのかも
知れないが…)
そんなチョコにそのお返しじゃただでさえ釣り合いが
取れない!!
あまつさえそれをカレシが食べている現実を知ったら、
どんな気分だろう!!?

中には心がこもったメッセージカードが入って
いたりするケースもある。
食べながら内心「だせぇ野郎!いただきま~す♪」と
あざ笑う気持ちと「こんな女に弱みを見せちゃダメだよ!」
と同情する気持ちが、正に葛藤する…

そしてそーゆーカードが見つかった場合は、カノジョに
差し出す約束になっていた。
理由はその男が店に来た際に、話のツジツマが合わなく
なったらまずいからだ!!

男として、自分のカノジョを欲する男の存在は、僕に
ささやかな優越感を持たせた。
しかし同時にかなりの同情を誘った…


結局僕は30代も半ばに差し掛かったが、風俗はおろか
キャバクラにも一度も行った事がない。
心のどこかでこの時の、『何かしらを売る女』の実態に
愕然としたと言う教訓が生きているのかも知れない。

女は、自分の味方サイドにある時は、とても有り難い
パートナーであるが、一旦敵サイドに回ると牙を剥く、
正に将棋で言う『飛車』のような存在だ。

ゲイになったら楽なのかな…?