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前回 http://ameblo.jp/precoed/entry-10060211382.html



考えてみれば陰で文句を言いながらも(本人には絶対に
言わない)、僕は何度も先輩の誘いで飲みに行った。

そして自分でもよく解っていたが、行けば必ず不快な気分
させられる!!
しかも先輩ヅラして不快な気分にさせる割に、飲み代は
きっちりワリカンの明朗会計!!
先輩ヅラする状況と、僕と対等の状況を、自分に好都合
に使い分ける先輩であった…

割り勘


ただ彼には音楽の才能はなかったが、処世術に於いてマイ
ペースを貫いても、何か他人から徹底的に拒絶されない
ような才能があったのかも知れない。



振り返ってみると、不快をもたらす先輩のトークの展開には
おおむねパターンがあった。

先ず序盤は自分がどれ程凄い人間であるかのアピール
に始まる。
「○○のライブではタイバンの客がみんな
うちのバンドに
流れた」

だの
「デモテープが何本売れた」
だの…

仕方ないので僕はいつも
「マジっすか!?」
「超凄くないっすか!!」
と復唱した。


それが終わるとややネガティブや弱気な発言
『他のバンドの欠点探し』やその場にいない者の陰口を
始める。
「ファッションばかりでテクも音楽性も
ボロボロだね」

など、仲間内にも関わらずかなり他のバンドには辛辣だった
し、ついぞこの先輩が、他の誰かを褒める言葉を聞いた
事がなかったと記憶している…
今考えれば、自尊心を保つために、異常なまでに必死だった
んだろう…


またある時の飲みでは、いつもの見慣れた顔以外の者が
加わった。
良く解らない間柄だったが、この時先輩は会が始まる前に
「俺は24歳って事になってるから、
ヨロシクな!」

と僕に耳打ちしてきた。
28歳の先輩が、僕より1歳上なだけの24歳って設定…
そう考えると、28歳にしても怪しいもんだったのかも
知れない。。。


そして飲みの終盤近く、決まってお茶漬け辺りのメニューを
頼む頃に、最も僕を不快にさせる■1 でも触れた
『お説教』
が始まるのだ!!
(つ~か対象は僕のみならず、その場にいる年下の者の中
からターゲットが選ばれるが。)


先輩は僕に言う。
「お前が現時点で伸び悩んでいるのは、その演奏テクの
つたなさのせいだ」
とか
「バンドのコンセプトが不明確なんだよ」

とか!!

全くいらんお世話だった!!
大体ライブでアンコールのサクラを頼んでいる相手に
お説教する自分が、恥ずかしくないのだろうか?



そんなある日の飲み。
その日も僕はうんざりしながら、先輩の下らない話を聞いて
いた。

先輩は自分が如何に業界にコネがあるかのような自慢話を、
し出した。

「●●レコードの××プロデューサーとは知り合い」

とか、
「◇◇レーベルのエンジニアとも面識がある」
とか、どの程度の親密さかは解らないが、それがデビューに
つながる有力なコネとでも言いたげに話した。
そもそもがメジャーレーベル自体に興味がない僕は、更に
そんな先輩の言葉に下品さを感じた。
(実はこーゆー話をする人は先輩に限らず結構いた)

まるで童貞のガキが、電話番号を教えてくれただけの女に
対し、『カノジョ一歩手前』と勘違いしているのと同じ
くらい甘い見積もりだ…

ブサイク電話




その日も僕はバカバカしいと思いながらも
「マジっすか!?」
「超凄くないっすか!!」
と復唱した。


しかし気を良くしてか先輩は、段々と鼻に付くような言い
方になってきた。
「お前も努力次第では、俺と同等の域に
達するよ」

とでも言いたいかのような!!


僕はビクターの某部署にいるパピーの事を思い出した。

「へぇ~さすが先輩~ 俺じゃ到底かないませんね~」

「ところで僕のママンが…」



「えっ?」

と言う目で、先輩が僕の顔をのぞき込んできた。

ママン





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