わたしがマンションを買った理由①
マンションなんていらないよ……と思っていたわたしが、
突然、買う気になったのは?
長いので、何度かに分けて連載します。
マンションを買ったのは、三十代後半。
もちろん、それは一大決心でしたけど、今になって考えてみると、
あの時じゃなかったら、買わなかっただろうと思うことがあります。
自分の力だけじゃない、
何か別の大きな力でどんどん流されていった感じもします。
熱病にかかっていたかのようでした。
その時の私は「これは、もう、神様が買えって言ってるのよね」と、
口癖のように、つぶやいていました。
果たして、それが神様だったのかどうか。
ローン残高を考えると悪魔だったかもねと思うことだって、ありますから。
もともと私は、お金が入ると、大きい買い物をするタイプです。
残しておけません。
将来のことを考えて、ちゃんと貯金しておかなくちゃなどと考えると、
何も使えなくなって、元気がなくなってくるんです。
買い物は、私の元気の源でした。
たくさん買い物をした後は、
「わ~、こんなに使っちゃった。まっ、いいや。また、頑張って働こう」
と、思えるのです。
お財布がカラカラになっているのを見ると、スッキリします。
よくぞ、ここまで使ったな、と。
外出して帰ってくるたびに、財布に数百円、数十円しか残らない時もあり、
一時は、自衛策として、財布にいれる金額を最初から減らしていたほど、
歯止めのきかない時もありました。
ただ、仕事をずっと続けてきたのも、続けてこれたのも、
買い物好きだったからかもしれません。
実は、私は仕事に生きるんだと思ったことは、一度もありません。
かと言って、結婚しようとも思わなかったのは、
自分の自由にお金を使いたかったからなんじゃないかと、思うことがあります。
母と一緒に小旅行に行ったときのこと。
ガラス工芸店に入り、私が気に入ったものを自分の考えのまま
パッパッと買っていると母がポツリとこう言ったことがあります。
「いいね、自分で働いてると。好きに何でも買えて」
母は専業主婦です。父のお給料をやりくりし、足りない時は内職をしたり、
パートに出たりしていましたが、
自分のものを買うのはいつも後回しでした。
そんな母の物足りなさを、私は知らず知らずに感じていて、
母とは違う生き方を選ぼうとしていたのかもしれません。
収入から計算して、食費は一日いくらと決め、
「今日もまた赤字だよ」と、ため息まじりに家計簿に赤ペンで記入する生活は
正直、嫌だなと思っていました。
一人暮らしは二十年近くになりますが、私は一度も家計簿をつけたことがありません。
いつも丼勘定です。足りなくなったら、食費と衣料費をとことん削って、
今まで凌いでしまったような気がします。
何年も前の洋服を着ていても、納豆ご飯やソーメンばっかり食べていても、
自分で大きな買い物をしちゃったからだと思えば、我慢とも思わないし、
ひとりだけだから、文句を言う人もいないわけです。
そういう気楽さが楽しくて、気がついたら……現在に至っています。
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突然、買う気になったのは?
長いので、何度かに分けて連載します。
マンションを買ったのは、三十代後半。
もちろん、それは一大決心でしたけど、今になって考えてみると、
あの時じゃなかったら、買わなかっただろうと思うことがあります。
自分の力だけじゃない、
何か別の大きな力でどんどん流されていった感じもします。
熱病にかかっていたかのようでした。
その時の私は「これは、もう、神様が買えって言ってるのよね」と、
口癖のように、つぶやいていました。
果たして、それが神様だったのかどうか。
ローン残高を考えると悪魔だったかもねと思うことだって、ありますから。
もともと私は、お金が入ると、大きい買い物をするタイプです。
残しておけません。
将来のことを考えて、ちゃんと貯金しておかなくちゃなどと考えると、
何も使えなくなって、元気がなくなってくるんです。
買い物は、私の元気の源でした。
たくさん買い物をした後は、
「わ~、こんなに使っちゃった。まっ、いいや。また、頑張って働こう」
と、思えるのです。
お財布がカラカラになっているのを見ると、スッキリします。
よくぞ、ここまで使ったな、と。
外出して帰ってくるたびに、財布に数百円、数十円しか残らない時もあり、
一時は、自衛策として、財布にいれる金額を最初から減らしていたほど、
歯止めのきかない時もありました。
ただ、仕事をずっと続けてきたのも、続けてこれたのも、
買い物好きだったからかもしれません。
実は、私は仕事に生きるんだと思ったことは、一度もありません。
かと言って、結婚しようとも思わなかったのは、
自分の自由にお金を使いたかったからなんじゃないかと、思うことがあります。
母と一緒に小旅行に行ったときのこと。
ガラス工芸店に入り、私が気に入ったものを自分の考えのまま
パッパッと買っていると母がポツリとこう言ったことがあります。
「いいね、自分で働いてると。好きに何でも買えて」
母は専業主婦です。父のお給料をやりくりし、足りない時は内職をしたり、
パートに出たりしていましたが、
自分のものを買うのはいつも後回しでした。
そんな母の物足りなさを、私は知らず知らずに感じていて、
母とは違う生き方を選ぼうとしていたのかもしれません。
収入から計算して、食費は一日いくらと決め、
「今日もまた赤字だよ」と、ため息まじりに家計簿に赤ペンで記入する生活は
正直、嫌だなと思っていました。
一人暮らしは二十年近くになりますが、私は一度も家計簿をつけたことがありません。
いつも丼勘定です。足りなくなったら、食費と衣料費をとことん削って、
今まで凌いでしまったような気がします。
何年も前の洋服を着ていても、納豆ご飯やソーメンばっかり食べていても、
自分で大きな買い物をしちゃったからだと思えば、我慢とも思わないし、
ひとりだけだから、文句を言う人もいないわけです。
そういう気楽さが楽しくて、気がついたら……現在に至っています。
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