倭の逆襲 | スコ猫くまきち日和+

倭の逆襲

  
  

cocco邸で恐怖政治を執行中のボク、くまきちです。

こんにちは。



さて




ボクが暴君と化して、ニンゲンどもを恐怖のるつぼに落とし、cocco邸のリビングを完全に占領下においたころ

あやしげな黒い陰が突然、顔をだしたんだ。


あいつ、ひとりで隔離されていた2階の部屋から勝手に出てきていたらしい。

自分の意思で、この俺さまと対決しようってんだから、なかなかみどころのあるやつだなと、思ったぞ

ビビリであることはまちがいないが、

ヘタレではなさそうだ。


しかし、ここで引いては1カ月半だけ兄ちゃんである俺さまの

オトコがすたる

もちろん俺さまは精一杯の虚勢をはった。






しかし……


ヤツは意外にも

落ちついていた叫び




前回の対決時、俺さまの家でびびりまくって、へたれまくっていた倭とは

なにかが違う


これがホームの力なのか





俺さまはくつろいだようすを見せるために

ゆったりと

左手をなめてみせた。


いざとなったら、この手で強烈猫パンチだからねん




それは、デモンストレーションでもあった。

ところが倭はその間に



姑息なヤツめ

しかし、なかなかの頭脳派らしい

倭は慎重に、ボクの ……じゃなかった俺さまの気配をうかがっている。























気に入らねぇ

俺さまもゆったりと、リビングと和室との間の敷居に腰を落ち着けた。

ここから先は通さない覚悟だ


そしらぬふりはしているものの

正直、倭の視線が痛い……



                                        




それにしても












このままどのくらいの時間が経っただろう

ニンゲンたちが、倭をキャリーの外に出しても

倭はジッとキャリーの脇から、この俺さまを眺めていた。















もしかしたら、このころから倭の逆襲が

静かに始まっていたのかもしれない



それに気づかなかったのは俺さまの最大のミスだった

そして、気がついたときには……
















そして、coccoさんが和室のふすまを思いきり開けたときには

ボクと倭はこんなにも接近していたのだった






その距離わずか2m


いつのまにか倭のやつ、

俺さまが死守していたはずの敷居もまたいで

和室のなかでどっかりと落ちついている




これは……

ヤバイのか……



コスプレして遊んでいる場合じゃないな




その後、倭は

俺さまの威力にシッポをまいて

2階へ引きあげたかと思わせたが




ジジ フェイントさ


倭は網戸から大空をながめて心に誓ったらしい



ジジ よし、おれ、ガンバルぞ




戻ってきたとき、やつは別猫になっていた。

ホームの利を最大限に生かして

テーブルとキッチン周辺を回り込んでみせたりして

俺さまを撹乱(かくらん)しはじめた

そして、ちょっと油断したすきに……




もちろん、ボクだって負けていない。

さらに、俺さまににじりよろうとする倭に

ここで俺さまが必殺のくまきち猫パンチグードンッ を繰り出した

脱兎のごとく2階の寝室へ逃げる倭








へへっ、どんなもんだい


アウェイでも見事に闘いぬいた

俺さま くまきち

もう

ビビリだなんて言わせない






ふん。いきなりだから
驚いただけさ
(倭2階のベッドの下に避難中)


それにしても倭

見事な闘いっぷりだったよ

俺さまは、きみをちょっと見直したぜ


倭はクールな頭脳派

俺さまはホットな武闘派


それでいいじゃないか。





くまきち
得意満面の俺さまくまきち




そして俺さまは

この後、待ち構えていたまさかのアクシデントなど

このとき、これっぽっちも予測することはできなかった……