水戸の19歳と土浦28歳ニート事件 | スコ猫くまきち日和+

水戸の19歳と土浦28歳ニート事件

同じ茨城県で24日未明と午前、ほとんど同時に起きた2つの両親殺害事件。
共通してるのは、どちらの事件とも容疑者はニートだったってこと。
ニートというのは、厚生労働省の定義によれば、
15~34歳の未婚で、職業訓練などを含め学校にも通わず、
家事や家業の手伝いもしていない者のことだそうだ。
昨年から数字が発表され始めたけど、その数約52万人。

そんなの甘えてるだけ!
という批判はたぶん多いと思うけど。
原因の根っこはもっと深いような気がする。

19歳も28歳も、両親(28歳は姉も)を殺したあと、自分で警察に通報している。
そして素直に取り調べに応じている。

19歳「皆殺しにしようと思っていたけど、疲れて気力が失せた」
と、祖父と妹は無事。
28歳「父と姉は日頃から口うるさかった。母は殺すつもりじゃなかった」
しかし、母も殺害。姉が連れてきていた1歳の甥だけは無傷だったそうだ。
どちらも被害者の損傷はかなり激しい。
憎しみの深さ……なのか?
それとも血縁者を殺すという異常なほど追い詰められた状況での爆発なのか?
どちらも肉親を殺したあとは、憑き物が落ちたような感もある。

家族だから通じ合っている。
家族だからわかりあっている。
家族だから愛がある。
そう思いこみすぎて、見過ごしてきたことはないだろうか?
家族だって傷つけ合う。
家族だって傷付き合う。
ちょっとした傷は、すぐに埋めてしまおう。
抱きしめたり、謝ったり、別の形で愛を伝えたり。
お金じゃなく、言葉で。
言葉よりスキンシップで。
埋めずに放置してしまうと、
放置する癖がつくと、
同じ家族のなかで小さな傷は無数に広がり、
やがて修復不可能な深い傷になる。
傷は広がって穴になり、穴のなかに暗やみが広がる。
家族といっても別の個人。
家族だからこそ深刻になる。
家族という甘えが深刻にする。

そういうケースもある、ということを
心にとめておいたほうがいいのかなと思う。
深刻になりすぎる前に、傷が広がらないうちに、
一度、きちんと見つめてみてほしい。
家族のなかの人間関係を。
家族がダメなら他人のほうが温かいかもしれない。
悲しいけれど、そういうこともあるってことを
心にとめておいたほうがいいかもしれない。

もちろん大多数の人たちは、温かい家族のなかで
幸せと充足を感じていると思う。
でも、そうじゃない人たちもいて、
もがいている人たちもいる。

わたしにもそんな時期があり、だけど、
自分自身を見つめることで、家族のなかの人間関係を見つめることで
修復できないと思っていた傷がいつのまにか癒えたと思う。
多分に家族に対する余計な遠慮や気遣いや
おかしな意地は残っているけれども、
今ではすっかり落ち着いて、実家で過ごせるようになっている。
家に帰りたくないという時期が長かった。
大学入学で上京して5年。
実家に戻ってからの日々は地獄のようだった。
「いつ、帰ってくる?」
という優しい母の言葉に、心臓が縮んだ。
そんなことも、もうなくなっている。
最近では「このごろ電話くれないなぁ」と、寂しくなることもある。
孫と楽しそうにしている声が聞こえると、うらやましくなることもある。
まだ、ちょっと変かな? もしかしたらね。
でも、変かもしれないと自覚してから、ずいぶん楽ちんだよ。

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