先日夜の事。


婆を、7時45分に寝かせて、


久しぶりの散歩に行きました。


8時頃、「行方不明者を探しています」の放送、


80歳近くの白髪の老婆、夕方5時頃家を出て行方不明、


「あれまたか、一・二カ月に一回は有るね」


「家族は大変だね」などなど、話しながら歩いていると、


後ろから来た車が停止、


「80歳のおじいさん見かけなかったですか?」


ついうっかり、「今放送のあった人?」


「アッおばあさんだった」


「見かけなかったですよ、注意して歩きますよ」


車の人は、「済みません」といって走り去りました。


その後、8時20分ごろ、


「先ほどの行方不明者は無事保護されました」


「良かったね、もう一人の人大丈夫だろうか?」


「早く見つかるといいね」などと話しながら、


周辺を探しながら帰宅、


結局、その夜は発見の放送は無く、


翌日午前に無事発見の放送がありました。


間違いなくお二人とも認知症で、夕方症候群で、


帰宅願望とかがあるのでしょうね。


認知症の人の、徘徊願望(あえてこう表現しました)は、


どの様に説得しても治まることは無く、


一旦家から出て、ある程度の時間歩かないと満足しないようです。


そして、その願望が出ると、内鍵をかけても、なんとしても外そうとして、


普通では考えられない方法で出ていきます。


我家の婆も、玄関は内鍵が外せ絶対あかなく、


裏口は、手の届かないところでアークローザーを縛って、


納戸も、三重のロックがあったのも関わらず、


普段は開けれないにもかかわらず、執念で開けていました。


それでも開かないとなると


何時間でもガチャガチャと鍵をなぶっていました。


我家の婆は、夜の徘徊は塵かごを持ったり、服を丸めて持ったり、


異様な風体で出て行きましたから、通りがかりの人も、


異常に気付いて頂ける事が早く、幸い発見が早かったのですが、


きちんとした服装で、足取りもしっかりした人は、


気がつくことなく見過ごされてしまうでしょうね。


そして対応次第で、さらに悪化して隠れて出て行ってしまったりするでしょう。


名札を付けたり、GPSを利用したりと色々対策はありますが、


名札も自分で取ってしまったり、GPSも大事に箪笥などにしまってしまったりして、


本当に対応は難しいです。


婆の場合は、最初はズボンの前に名札を付けましたが、


外してしまうため、背中につけていました。


背中につけるときも、「何つけとるんや、変なもんつけんといて」


拒否していましたから、「ゴミがついているから取っている」などと、


嘘をついて付けていました。


一人で歩ける間はズ~ット付けていました。


一瞬目を離したすきに居なくなる事もありましたからね。


一緒に居るときに他人から「そんなところにつけたら危ない前に付けな」



と非難めいた口調で言われたこともあります。


「認知症だから」と説明しても、解って頂けない人もあって、、


結構ストレスになっていました。


一方で、背中につけることによって、


異常だと分り、直接連絡を頂いたこともあります。


日頃認知症関連のサイトを覗いていると、


問題行動に対して、専門家(介護福祉士など)の回答に、


<薬の調整をしましょう>という回答がよくあります。


薬の調整って言っても、余程良い医者に恵まれ、


さらに、介護者の対応が良い場合のみ穏やかになるように感じます。


薬の調整だけでは無理だろうし、


介護者のケアだけでも無理があるのではないでしょうか?


医療とケアは車の両輪の関係にあり、


上手くマッチした時に初めて穏やかに暮らすことが出来るように思います。


我家は、認知症治療薬も使わず、向精神薬もデパスのみで、


穏やかに暮らせるようになったのは、


本当に運が良かったと思います。


認知症の人が増え続けている現状を考えると、


その治療とケアは、医療関係者、介護の専門家と言われる人たちの情報は、


まだまだ情報が錯綜しているように感じます。


それぞれの思惑を排して、


本当の意味の治療とケアが一日も早く確立することを願ってやみません。


本当のところは、<どうやったら徘徊が治まった>


という具体例がほしいですよね。



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