2003年に調査された結果を見ると、
虐待を受けた児童が大人になって、
自らの子供を虐待する確率が70%を超えている。
暴力が怖くて、親や相手が憎くて、
その場から逃げ出して、ようやく大人になったのに、
その慣習から抜け出せているのは、20%程だ。
私は中学から寮生活を始めた。
その当時、大人に見えた高校3年生が権力を持ち、
中学1年生当時は、様々な当番しながら、
先輩たちの顔色を伺いながら生活をしていた。
その後に所属した組織は、まさに縦社会だった。
礼儀や挨拶、それからメンタル面などを鍛えられたが、
理不尽なこともたくさんあった。
その後、会社員になった頃。先輩や上長が若い社員に対して、
「バカ野郎!」「お前なんか帰れ!」「なにやってるんだ!」
それはどこの会社でも聞こえる罵声だった。
しかし若かりし頃、それを断ち切ることはできなかった。
それから、もう20年という時間が過ぎた。
過ぎたというのに。
仕事を通じて知りあった40代の独身管理職。
その部下が、また見事に全員独身。
彼自体が40歳を超えても超長時間労働をしていて、
当然の様に部下にも長時間労働を強いている。
彼が、その経験が活きて管理職になったと自負しているとしたら、
部下たちは、まだまだ険しい道を進まなくてはならないだろう。
また、右も左も解らない若手に丸投げする上長やお客さまも、
「俺もこれで若い時に乗り越えてきて、それが今の実力になっている」
などという摩訶不思議な理論を押し通してくる。
今こそ、立ち上がって断ち切らねば。
時間をかけてしまえば、それは断ち切れていないことと同じ。
だから瞬く間に、切り拓いていく。
変化を恐れず、断ち切る覚悟を持ち、未来に目を向けて、
今、何を選択すべきなのかを瞬時に判断していく。
悪でも善でもなく、加害者でも被害者でもなく、
目指すゴールを理解いただき、共有を持って強く推し進めたい。