車の免許を取ることが大人の階段の一段目と思い込んでいたので、18歳になった夏休みに自動車学校に通い、免許を取得しました。
 

23歳。婚約者とけんかしてめちゃくちゃな運転で彼の車を振り切りました。結婚した途端「車のハンドルを握ったら離婚する」と宣告され、仕方なく運転を諦めました。ただペーパードライバーになっても、汽車に乗って免許更新には通い続けました。


やがて娘が小学生になり、息子も幼稚園に入園。

塾やおけいこの送り迎えが不便で、こっそり自動車学校で路上運転の教習を受けました。夫が夜遅く帰宅する日を狙いすまして子供達を寝かしつけた後、練習の為車が少ない深夜のドライブを敢行。途中で眠気を催した時は、国道沿いの赤いランプが灯された消防署の駐車場で仮眠を取ったこともあります。 
明るい時に通ったら、なんとそこは荒尾警察署でした!

 

離婚宣告から12年のブランクの後、夫に運転が発覚した時はひと悶着ありました。それでも必要に迫られていたので、なし崩し状態でしぶしぶ事後承諾。行動範囲が一気に広がり、カルチャー主婦を満喫(笑)
 

44歳。思いがけずカラーアナリストとして仕事に携わることになりました。

50代は福岡熊本へカラー診断に必要な120色の布や化粧品を詰め込んだボストンバッグ2個の大荷物を載せて、高速を往復する日々が続きました。

ドライブのお供は図書館で借りた小説や落語の録音テープ。
たった一人で運転しているのに、ニタニタ笑いながらハンドルを握る様子はさぞ不気味だったことでしょう(笑)

 

愛車はいつも2シーター。
予算に上限はありますが、運転席に座った時に相性が良いと感じるかどうかが決め手。ただし車に関してはメンクイなので、好みのタイプに限られます(笑)
大切な相棒なのでどの車も10年は乗り続けました。

出がけには「今日もよろしくね」、帰宅時には「無事に帰れたわ。有難う」を欠かしませんでした。

 

後期高齢者になると免許更新前に認知機能検査のハガキが届きます。先日2回目のハガキが送られてきました。
検査と講習の後、運転実習を終えてドアを開けながら助手席に乗って下さった教官にお尋ねしました。「私まだ運転しても大丈夫でしょうか」と。「問題ありません」と言って頂けました。

お陰で今年もまた往復6時間の阿蘇や宮崎への単独ドライブが叶いそうです。
私にとって車は自由の翼であり、この上なく忠実なナイトなのですから。

 

ただ夜間の運転や家族以外の人を乗せることは控えなければと思います。