前回までのあらすじ
毎年恒例の銚子沼津凱旋旅行を薫と千歌でやるつもりが、らでんの口から突然福岡行きを言い渡されてしまう。しかもはかた号に。
らでん曰く、どうやら薫が福岡と関係があるような発言だったが、二人とも状況が理解できずはかた号に乗車し、福岡を目指すことになった。
千歌「乗りたくないねぇ!」
薫「間に合った…飲み物とか何も買えてないけど…」
らでん「ちなみに博多行きの深夜バスはこの西鉄とオリオンバスの2便出てるんよ。」
薫「どう違うのよ…?」
らでん「まあ乗ってみればわかるけん。」
薫「え?この中すごいじゃない! 個室が4つ……」
らでん「まあ我々が乗るのは奥の3列なんですが。」
薫「なによ期待させといて…」
らでん「ちなみにそのオリオンバスは4列です。」
薫「…まだ独立になってるだけマシってことね。」
千歌「にしても満員なんてすごいね。よく見たらホラ、コミケ帰りの人までいるよ。」
薫「うわ…ただでさえ歩き回ってるのに深夜バスでトドメとは…お気の毒に。」
らでん「はい、ということで博多へ向けて出発しました。」
薫「で、私たちまだ腑に落ちてないんだけど、説明してくれる?」
千歌「詳しい話が聞きたい。何がどうなってるかわからないよこっちは。」
らでん「申し遅れました。今回福岡に行く趣旨は二つあります。まず一つ目、私の故郷は福岡です。」
千歌「うん」薫「それで?」
らでん「福岡にご招待して一緒にグルメなりなんなり楽しもうじゃないかと。」
千歌「うん、それならそれで最初からそういう説明をすればいいでしょう?なにも私たちが銚子と沼津に行く話をしているなかで強引に「はかた号に乗るぞ!」なんて息まいて言わなくてもいいわけだろ?」
薫「千歌さぁ…確かに至極真っ当なこと言ってるけど、部分部分で喋り方変わってない?大泉洋のつもり?それ。」
らでん「そうですねw」薫「いやアンタも笑ってんじゃないわよ。」
らでん「で、もう一つの趣旨は“あなたの苗字と福岡の関係”です。」
千歌「薫ちゃんの苗字の“棚町”と“福岡”?」
薫「どういうことよ…私と福岡がどういう関係…?」
らでん「その口ぶりだと自分のルーツはあまり御存知ないようですね。あなたの苗字である“棚町”は、実は現在の福岡県柳川市に存在していた地名なんですよ。」
ここで説明しよう。(藤村似ナレーション)
棚町薫の苗字である“棚町”のルーツは、遡ること500年ほど前の戦国時代から存在していた地名から来ているのが有力と言われている。特に上棚町村、中棚町村、下棚町村の3つの村がかつては存在していたが、明治以降に合併を繰り返して三橋町となり、最終的に20年前の2005年の市町村合併(俗にいう平成の大合併)により柳川市となった。今回は市内でもその棚町の由縁が残っている棚町日吉神社を中心に、柳川市を巡ることになった。
薫「へぇ〜。自分の苗字のルーツなんてまともに調べたことなかったから初耳。まさか福岡だったとはね〜。」
らでん「まぁそういうことなんで、柳川を少し巡って棚町薫さんのルーツを探って見ていこうじゃないかと。」
薫「でもね?それならそれで最初からそういうふうに説明すればいいでしょ?なにも私たちを半ば強引に拉致するかのように「はかた号に乗るぞ!」って言わなくてもいいわけでしょ?」
千歌「それ今さっき私がほとんど言った台詞だけど!?!?」
らでん「わかりましたわかりました😅非礼はお詫びします。」
千歌「でもまぁ、アニメキャラの名前に地名が用いられることなんてよくある話じゃんねぇ。め〇か〇ックスのキャラとかさぁ。」
薫「ねぇ、集英社。」千歌「ちなみに私は?」
らでん「高海さんという苗字は残念ながら全国に10人くらいしかいないみたいですね~。」
千歌「チッ…おまえ俺たちの年末年始を深夜バスで迎えさせる気か?」
薫「ねぇ、自分のルーツが少なかったからっていっていきなり血相変えないでよ。」
らでん「とりあえずこの先静岡SAで休憩らしいけん。そこで何か飲み物でも。」
薫「アンタ何か奢りなさい😒」
こうして、3人の年末年始は深夜バスで過ごすことになった。
午後11:10、静岡SAに到着した3人。薫と千歌は不慣れなはかた号で疲労が見え始めた。だが、本当の地獄はこれから。残り12時間の乗車に耐えることはできるのか…。
次回へ続く…
???「待っててください!らでん先輩!」
???「待っててね。千歌♪」







