先日、いつもの床屋さんにいってきた。

2か月ぶりの散髪になった、その道すがらのこと。

床屋さんの隣の店舗の自動ドアに、赤い文字で「閉店」
えっ！前回床屋さんに来たときは、何時もの靴修理屋さんだったのに。
そう、この街に来てずっと通っていたお店。
自分の通勤用の革靴をずっとメンテナンスしてくれたのは、このお店があったから。

リーガルの靴をずっと使い続けていられたのは、皮底は、水に弱いからゴムを貼った方が良いとか、踵の材料は、メーカーの材質と同じに取り替えると持つとか、アドバイスして、長く使えるようにしてくれた。
腕時計も電池が消耗して、動かない時には、このお店で電池を交換して貰ったっけ。
淡々と、でも短い時間で確実に蘇えらせてくれた。そんなお店だった。
そういえば子供に持たせる鍵、実家の合い鍵だって、何本も作って貰った。
よく駅の地下にそんな靴修理屋さんは、そんな場所にあるよね。

このお店も、高架線駅の半地下で古くから夫婦で営業していた。
やはり、コロナで外出が減り、また在宅勤務で通勤が減ったことも、影響したのかもしれない。
自分も、しばらくこの地を離れていたけど、帰宅して最後に頼んだのは、時計の電池交換だったかな？
そして、「ご利用いただきました皆様には感謝申し上げます」貼り紙と、自動ドアの中には何も無い、打ちっぱなしのコンクリート空間を見て、一つ歴史が無くなってしまった寂しさを感じた。

閉店 感謝の貼り紙と色を無くした空間

閉店　感謝の貼り紙と色を無くした空間