*今日のブログは、研修先を決定するための体験研修のことを記しています。
2月10日(木)
天気:晴れ曇り
気温:3℃〜8℃
農家体験4日目。
身体的な疲労のピークは3日目が最高潮だったか、今日も疲れを感じてはいるものの、今回の体験は5日間なので、もうすぐ休めるという精神的な余裕ができて、今朝の身体の調子は昨日より軽めだった。
午前中は、きのう1日かけて収穫した里芋の出荷準備。
土がついた里芋の表面を専用の機械である程度きれいにする。それを検品して10kg用の段ボールに入れ梱包。
1コンテナ20kgを持ち上げ、その少量を検品用のコンテナに移し替え、検品していく。
検品した里芋10kg分を段ボールに入れ、その段ボールを次は計りに乗せ軽量、OKなら計りから段ボールを下ろし、ガムテープで封をして、出荷用としてひとまとまりにしておく。
10・20kgという普段持ち上げないような重量のものを持ち上げて、下ろして、また持ち上げて、下ろして、運んで。
この作業がひっじょーーーーうに腰にくる。腰の筋がつっぱって痛みが走る。こりゃ、やばい。
ある程度、気合いで乗り切れるが、ここで腰を痛めてもこの先大変なので、重たい作業は夫たろうと交代。
出荷作業が一段落したあと、お昼になるまで椎茸の植菌の作業をした。ここでは形成菌というものを使っている。おがくずを固めたものに直径1cmほどの丸くぬかれたが発砲スチロールが蓋として上についているものだ。
今でこそ、1つの種菌を木材に仕込むのに、1秒ほどで済む作業であるが、こんな便利なものが開発される前までは、トンカチを使って、木材に打ちつけていたようだ。(今もトンカチ使用のやり方もある)しかも、さらに小ぶりであるのと黒色なのとで、1度地面に落としたりすると見つけるのが大変だったらしい。
午後は、初日と同じ作業で、ニンニク畑の雑草取り。
これも2日目ともなると、わりと慣れて来るもので、初日はずっと、しゃがんだスタイルでいることだけで腰がもげるかと思ったが、今日は屈み腰で17時まで持った!体も使えば順応していく。
ーーー 体に痛みが生じる件について(笑) ーーー
ここで働く従業員(みなさん、シニア)さんたちに、腰を痛めたりしないのか質問してみた!
ところ、腰を含め、全員いろんな箇所を痛めているとのこと。痛いとかはだいぶ前に通りこして、もはや変人の域。
何と我慢強い人たちか!
ここで働くシニアさんたちは5名で、全員63歳アッパー。
最高齢が82歳のおばあちゃん。勤続30年でいっちばん動けるのが、このおばあちゃんらしい。今は肩を痛めて休養中なので会えていない。
勤続10年のおばちゃんも、重たいものを持ったりしているために右肩の筋が切れて、大学病院で手術をしたらしい。その後、ドクターストップで10ヶ月休養。親方も右肩の筋が切れて手術。3ヶ月休養したばかり。このおふた方、すでに左肩もやばい。
みんな、どこかしら痛めている。
みなさん、体を痛めてまで働いてくださっているのか、、。
超ハードな現場。
現状、日本で消費される野菜の多くは、こうしたシニア世代の方々に支えられている。
農業従事者の約7割は70歳(農林水産省のHPのデータだと平均年齢67歳・令和2年度)という。特に有機野菜などは薬を使わないので、手間ひまをかけて育て収穫している。(病気などが入った場合はそもそも出荷できないか、低価格での販売になる)収穫したものは、袋に入れ梱包までしないと有機野菜の場合は売れない。そもそもがすごい作業量なのだ。
有機野菜を食べる時は、できれば農家さんやそれを支えている従業員の方々の顔を(想像でも・・。)思い出してまたは感謝して食べよう、と思うのである。